最新記事
アメリカ政治

陰謀論者マージョリー・テイラー・グリーンがMAGA離反、「トランプ後」に向けて先手?

Democrats Are Embracing Marjorie Taylor Greene

2025年10月16日(木)21時06分
アンドリュー・スタントン
マージョリー・テイラー・グリーン

性的搾取などの罪で起訴された故・大富豪エプスタイン関連文書の全面公開を求めたグリーン(9月3日、ワシントンの連邦議会議事堂前) © Laura Brett/ZUMA Press Wire

<Qアノンを支持し9.11内部犯行説を唱えていた保守強硬派のマージョリー・テイラー・グリーンが、ここにきてエプスタイン文書の公開を強く求め、オバマケアの保険料引き上げに反対し始めた>

MAGA(トランプ派)の米共和党下院議員でリベラル派の敵だったマージョリー・テイラー・グリーンがここ数週間、ドナルド・トランプ大統領の政策に異を唱えるなど従来から立場を変え、一部の民主党議員から称賛を受けている。

民主党のハキーム・ジェフリーズ下院院内総務は、10月13日に放送されたMSNBCの報道番組で、「グリーンとは会ったことはないが、エプスタイン文書や医療保険補助金(ACA)の問題で、最近驚くほど進歩的な見解を示している」と述べた。

一方、共和党保守派や極右からは反発を招いている。極右活動家ローラ・ルーマーは、「グリーンは2028年の大統領選に民主党から出馬しようとしているに違いない」とXに投稿。

グリーン自身は、党に背いたつもりはなく、選挙で訴えてきた政策に従っているだけだと反論している。

保守強硬派として知られてきたグリーンは常にトランプを支持してきたが、最近は共和党の同僚に厳しい姿勢を見せている。

特に医療保険制度では補助金カットに反対し、性的虐待容疑で起訴され拘留中に死亡した富豪ジェフリー・エプスタインに関する文書ではあくまで公開を求めるなど、党の方針に公然と逆らっている。

ガジェット
仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、モバイルバッテリーがビジネスパーソンに最適な理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

インド中銀、0.25%利下げ 流動性の供給拡大

ワールド

NY州司法長官への訴訟、米連邦大陪審が再開認めず

ビジネス

EU、VWの中国生産EV向け関税撤廃を検討

ワールド

米、AUKUS審査完了 「強化する領域」特定と発表
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させられる「イスラエルの良心」と「世界で最も倫理的な軍隊」への憂い
  • 3
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 6
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 7
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 8
    「ロシアは欧州との戦いに備えている」――プーチン発…
  • 9
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 10
    【トランプ和平案】プーチンに「免罪符」、ウクライ…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 4
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中