「おひとり様」は損させられる...調査で判明、航空大手が「1人予約」の料金をサイレント値上げする理由
US Airlines Start Quietly Charging More for Solo Travelers

Brandon Karaca-Unsplash
<一人旅ではチケット代が7割も高くなるケースも──航空大手3社で進む「おひとり様」をターゲットにした価格戦略の実態>
アメリカの一部大手航空会社では、1人で航空券を予約する乗客に対して、密かに2人で予約する場合よりも高額な料金を課していることが、最近の旅行業界の調査で明らかになった。
アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空は、最安運賃を利用するには2枚以上のチケットを予約しなければならないという新たな運賃ルールを導入しており、その結果、1人旅の乗客は同じフライトでも最大で7割高い料金を支払うことになるケースがある。
旅行情報サイト「Thrifty Traveler」は、アメリカ国内線数百件の片道運賃を分析する中でこの傾向を発見した。
たとえば、ユナイテッド航空のシカゴ・オヘア空港発イリノイ州ピオリア行きの短距離便では、1人分のチケットが269ドルだったのに対し、2人で予約すると1人あたり181ドルに下がったという。場合によっては、複数名で検索したときにしか「ベーシック・エコノミー」運賃が表示されないこともある。
「これが始まったのが数日前か、数か月前か、あるいはもっと前なのかはわからないが、日常的に旅行をしている人でも、この現象が起きていることや、実際にどれだけ損をしているかに気づいていないだろう」と、同サイトの編集責任者カイル・ポッター氏は記している。