最新記事

北朝鮮

高熱に苦しみながらも、コロナに「輝かしい勝利宣言」──妹が異例の発表

2022年8月15日(月)14時03分
ジョン・フェン
金正恩

高熱でも一瞬たりと横にならず KCNAーREUTERS

<5月にコロナ流入を認めてから480万人が発熱し、死者が74人の北朝鮮。感染の有無を明確にしていないが、人民への責務から高熱でも寝れなかった金正恩総書記。韓国がコロナを拡散したとの主張も>

北朝鮮を新型コロナウイルス感染拡大が襲うなか、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が「高熱」に見舞われていたと、妹の金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長が初めて明かした。コロナに感染していたのかは明言していない。

8月10日に行われたコロナ関連の会議でスピーチした与正は、正恩が「高熱にひどく苦しみ」ながらも「人民への責務を考え続け一瞬たりとも横になることができなかった」と話した。さらに、ウイルスに汚染された反北朝鮮ビラを通じて、韓国がウイルスを拡散したと主張した。

同会議で正恩は、コロナへの「輝かしい勝利」を宣言。北朝鮮は5月にコロナ流入を初めて認め、約480万人が発熱。だが死者は74人と極めて低かったと強調した。

また、国内で「ただ一度のワクチン接種も行われていない」と主張したが、中国製ワクチンが使われたとの報告もある。コロナ流入の原因が韓国にあるとの主張を受け、韓国統一省は「根拠のない主張であり無礼で威嚇的」と非難した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ザポロジエ原発にまた無人機攻撃、ロはウクライナ関与

ビジネス

欧州は生産性向上、中国は消費拡大が成長の課題=IM

ワールド

パレスチナ国連加盟、安保理で否決 米が拒否権行使

ワールド

トランプ氏「ウクライナ存続は米にとって重要」、姿勢
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 3

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 4

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 5

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 6

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 9

    ヨルダン王女、イランの無人機5機を撃墜して人類への…

  • 10

    紅麴サプリ問題を「規制緩和」のせいにする大間違い.…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中