最新記事

米ロ関係

米、女子バスケ選手などロシア拘束の米国人帰国へ近く外相会談 ウクライナ侵攻後初

2022年7月28日(木)09時50分
米女子バスケットボールのブリトニー・グライナー選手

ブリンケン米国務長官は27日、ロシアで拘束されている米国人の帰国に向け、政府がロシアに対し「実質的な提案」を行ったと明らかにし、近く実施するロシアのラブロフ外相との会談で提案に応じるよう呼びかけると述べた。代表撮影(2022年 ロイター)

ブリンケン米国務長官は27日、ロシアで拘束されている米国人の帰国に向け、「実質的な提案」をロシアに対し行ったと明らかにし、近く実施するラブロフ外相との電話会談で提案に応じるよう呼びかけると述べた。

米ロ外相の対話はロシアによる2月のウクライナ侵攻後初めてとなる。

ブリンケン長官は国務省で会見し、米女子バスケットボールのブリトニー・グライナー選手と米元海兵隊員のポール・ウィラン氏を帰国させるため、政府は数週間前にロシア側に提案を行ったとし、「これまでも何度も直接的なコミュニケーションを取ってきたが、近く実施される対話の機会を利用し前進させたい」と述べた。

米政府の提案の具体的な内容については明らかにしなかった。事情に詳しい関係筋は、米政府が取引の一環として、米国で服役中のロシアの武器商人との身柄交換に応じる用意があるとするCNNの報道を確認した。

ホワイトハウスも米政府の提案について詳細に踏み込まず、バイデン大統領が国家安全保障チームにグライナー、ウィラン両氏を帰国させるためあらゆる手段を模索するよう指示したことを明らかにした。

ブリンケン長官は今回予定する電話会談について、ウクライナを巡る交渉ではないと述べた。

タス通信によると、ロシア外務省は会談設定について米政府から正式な接触はないとしている。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ECB、6月以降の数回利下げ予想は妥当=エストニア

ワールド

男が焼身自殺か、トランプ氏公判のNY裁判所前

ワールド

IMF委、共同声明出せず 中東・ウクライナ巡り見解

ワールド

イスラエルがイランに攻撃か、規模限定的 イランは報
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負ける」と中国政府の公式見解に反する驚きの論考を英誌に寄稿

  • 4

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 5

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 8

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中