最新記事

米司法

米最高裁、中絶の権利認めない判断 73年の判決覆す

2022年6月25日(土)07時55分
人工妊娠中絶の禁止を訴える人々

米連邦最高裁は24日、人工妊娠中絶を憲法上の権利と認める1973年の「ロー対ウェイド判決」を覆す判断を下した。(2022年 ロイター/Evelyn Hockstein)

米連邦最高裁は24日、人工妊娠中絶を憲法上の権利と認める1973年の「ロー対ウェイド判決」を覆す判断を下した。これによって、各州が中絶を制限する州法を施行することが可能となり、現時点で少なくとも26州が中絶の禁止に動くとみられている。

今回の判断は、妊娠15週以降の中絶を原則禁じるミシシッピ州法の合憲性を巡るもので、保守派判事6人が合憲と判断、リベラル派判事3人が反対した。ロー対ウェイド判決を覆す判断については、保守派判事5人が支持。リベラル派判事3人が反対したほか、ミシシッピ州法を支持したロバーツ最高裁長官は、ロー対ウェイド判決を覆す判断は示さなかった。

ロー対ウェイド判決は胎児が子宮外で育成可能になる妊娠24─28週間までの中絶を認める内容。保守派のアリート判事は判決文草案で「憲法は中絶の権利を明記しておらず、いかなる憲法の条項によっても黙示的に保障されていない」とし、73年の判断は間違っていたという見解を示した。

リベラル派のブライヤー、ソトマイヨール、ケーガンの3判事は反対意見を共同執筆し、「今回の判断の結果は明らかだ。女性の権利および自由で平等な市民としての地位を縮小させる」という認識を示した。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

衆参両院で高市氏を首相に選出、第2次内閣発足へ 全

ワールド

外国諜報機関、ロシア兵のテレグラム閲覧可能に=イン

ワールド

米加州雪崩、スキーヤー9人なお不明 6人救助

ワールド

高市首相、午後10時10分から記者会見 全閣僚を再
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 2
    ポーランドが「核武装」に意欲、NATO諸国も米国の核の傘を信用できず
  • 3
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 4
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 5
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 6
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 7
    川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に─…
  • 8
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 9
    生き返ったワグネルの「影」、NATO内部に浸透か
  • 10
    極超音速ミサイルが通常戦力化する世界では、グリー…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 8
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 9
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 10
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中