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したたかで不屈の男...ゼレンスキ―が「大国」から国を守るのは、実は今回が2度目

A FIGHTING CHANCE

2022年3月18日(金)17時18分
ジェレミー・スタール

さらに米議会は22年度国防権限法によって、ウクライナに対する安全保障関連の支援を年2億5000万ドルから3億ドルに増額。これも超党派の支持によるものだ。米議会ではウクライナへの武器供与と対ロシア制裁を支持する声が急速に高まっており、現在もウクライナがロシア軍に抵抗するためのさらなる支援を検討している。

もしトランプが今も大統領だったら、かつてゼレンスキーが宿敵バイデンを蹴落とす手伝いをしなかったことを根に持って、ウクライナを支援しなかったかもしれない。だとしたら国際社会がウクライナの味方に付くことはなく、首都キエフはとっくに陥落していたかもしれない。

バイデンが大統領の今でも、プーチンがこのまま軍事作戦を激化させるなら、ウクライナがいずれ制圧される可能性は高いようにみえる。それでもあらゆる予想に反して、いまゼレンスキーはウクライナにこの戦いを生き抜くチャンスをもたらしている。何も驚くことではない。ゼレンスキーは以前にも危機を迎えながら、祖国ウクライナを見事に救っていたのだから。

©2022 The Slate Group

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