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米社会男性でも女性でもない「性別X」のパスポート発行、診断書などは不要
ジムのパスポートの性別欄には「X」の記載 AP/AFLO
<交付第1号となった人物の性自認は男女どちらでもなく、2015年から裁判で性別記載をめぐって戦ってきた>
性別欄に男性でも女性でもない「X」と記されたパスポートが、アメリカで初めて発行された。LGBTQ(性的少数者)らの希望に対処するこの新たな選択肢は、来年早々までにシステムを整備し、一般化される予定だと、米国務省は発表している。
「国務省はあらゆる市民に対応できるよう、常に政策を更新している」と、同省のプライス報道官は声明を発表。「性的少数者を含む全ての人の自由と尊厳、平等を保障する姿勢を改めて強調したい」
交付第1号とみられるのは、コロラド州在住のデーナ・ジム。身体的に男女の判別がつきにくい「性分化疾患」で生まれ、男性として育てられたが、性自認は男女のどちらでもないという。パスポートの性別記載をめぐって2015年から法廷で戦ってきた。
国務省は、申請者の性自認が身分証明書の性別と異なる場合、医師の診断書などは必要とせず、申請者の希望のままにパスポート上の性別を選択できる、としている。
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