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ハイチ大統領暗殺、黒幕はジョセフ暫定首相?

2021年7月19日(月)16時20分
レベッカ・クラッパー
ハイチのジョセフ暫定首相

ジョセフ暫定首相(写真)への疑惑を警察は否定 RICARDO ARDUENGOーREUTERS

<モイーズ大統領は暗殺される2日前に新首相を指名しており、ジョセフは暫定首相の座を降りる予定だった>

カリブ海の島国ハイチのモイーズ大統領が首都ポルトープランスの私邸で暗殺されたのは7月7日未明のこと。

警察はコロンビア国籍の傭兵を中心とした28人の実行犯を特定し、FBIなど諸外国の関係機関と連携して捜査を進めているが、事件の全貌は依然として謎に包まれている。

そんななか、コロンビアのテレビ局が、ジョセフ暫定首相が事件の「黒幕」だと報じた。

モイーズは暗殺される2日前に神経外科医のアンリ元内相を新首相に指名しており、ジョセフは近いうちに暫定首相の座を降りる予定だった。

だが警察当局は報道翌日の記者会見で、この疑惑を強く否定。モイーズの警備チームを率いていた責任者の身柄を拘束し、取り調べていると明らかにした。

実際、警備担当者への疑念はハイチ国民の間にも広がっている。

押し入った武装集団に大統領が射殺され、その妻も負傷したというのに、警備担当者らがそろって無傷だった点が疑問視されているのだ(編集部注:ほかにも、野党の元上院議員、司法省の元職員といった「黒幕」説が出ている)。

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