最新記事

パンデミック

ミャンマー、インド国境付近でコロナ感染拡大 クーデターで検査体制崩壊 

2021年6月4日(金)17時16分
ミャンマーでコロナワクチンの接種を受ける人

インドと国境を接するミャンマー北西部チン州で新型コロナウイルスの感染が拡大している。ワクチンの接種を受ける人、ヤンゴンで1月撮影(2021年 ロイター/Shwe Paw Mya Tin)

インドと国境を接するミャンマー北西部チン州で新型コロナウイルスの感染が拡大している。ミャンマーの新規感染者は2月の軍事クーデター後で最大の増加を記録。

同国ではクーデター後、医療・検査体制が崩壊している。

3日遅くに公表された公式統計によると、新規感染者は過去3日間で2回目となる122人。過去4カ月近くで最多となった。

感染者の多くはチン州の住民で、インドで最初に見つかった感染力の高い変異株の流行が懸念されている。

インドとの国境に近い町にいる支援団体の関係者はロイターに「昨日だけで3人が亡くなった。多くの人が恐怖を感じている。人々はほとんど外出していない」と述べた。

保健省のコメントは取れていない。

医療関係者は、感染者が把握できていないと懸念。3日の検査では陽性率が8%を超え、前回の感染がピークに達した昨年11月以降で最高となった。

多くの医療関係者は、クーデターに抗議するため、不服従運動に加わっており、新型コロナの検査体制は崩壊している。

3日までの7日間では、1日平均で1400回強の検査が行われたが、クーデター前の1週間は1万7000回を超えていた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・誤って1日に2度ワクチンを打たれた男性が危篤状態に
・新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中ロ首相が会談、エネルギー・農業分野で協力深化の用

ワールド

台湾、軍民両用技術の輸出規制をさらに強化へ

ビジネス

フォード、アマゾンで中古車販売開始 現代自に続き2

ワールド

トランプ氏、メキシコ・コロンビアへの麻薬対策強化支
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国か
  • 3
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地「芦屋・六麓荘」でいま何が起こっているか
  • 4
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    山本由伸が変えた「常識」──メジャーを揺るがせた235…
  • 7
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 8
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    経営・管理ビザの値上げで、中国人の「日本夢」が消…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 10
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中