最新記事

メディア

香港の民主派新聞リンゴ日報、24日付を最後に廃刊 報道の自由は終焉へ

2021年6月24日(木)07時59分
香港の民主派紙「蘋果日報(リンゴ日報)」

香港の民主派紙「蘋果日報(リンゴ日報)」を傘下に持つメディアグループ「壱伝媒(ネクスト・デジタル)」は、「香港で支配的な現在の情勢を背景に」同紙が26日までに事業を停止すると発表した。写真は同紙を購入する支持者。香港で22日撮影(2021年 ロイター/Tyrone Siu)

香港の民主派紙「蘋果日報(リンゴ日報)」は23日、24日付の新聞発行を最後に廃刊すると発表した。同紙を傘下に持つメディアグループ「壱伝媒(ネクスト・デジタル)」はこれに先立ち、「香港で支配的な現在の情勢を背景に」同紙が26日までに事業を停止すると発表していた。

蘋果日報を巡っては、記事が香港国家安全維持法(国安法)に反する疑いがあるとして大掛かりな捜索を受けるなど、当局の締め付けが強まっていた。23日には外国・外国勢力と結託した疑いでコラムニストも逮捕。同紙の廃刊は、中国が支配力を強めている香港における報道の自由の終焉を示す出来事と受け止められている。

蘋果日報は電子版で「従業員の安全と人繰りの問題」に配慮し、廃刊を決定したとし、読者に対し26年間にわたる支持に感謝した。

衆新聞(シティズン・ニュース)を含む7メディアグループの労働組合は、24日に黒い服を着て「報道の自由に対する政府による打撃」に抗議すると表明。香港記者協会(HKJA)を率いるロンソン・チャン氏は「報道記事や論説記事を書く全ての人に大きな圧力がかかる。越えてはならない一線がどこにあるのか分からない」と述べた。

蘋果日報の台湾支部は、独立した資金源を持っているため、電子版の発行を続ける。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アサヒ、ビール類で1桁台半ばの売上増計画 「スマド

ワールド

パキスタンで武装勢力が警察車両と検問所襲撃、9人死

ワールド

焦点:トランプ氏2期目の経済政策、現時点で結果まち

ワールド

トランプ大統領が一般教書演説、「米国は黄金時代」と
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された…
  • 5
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 8
    「極めて危険」──ゼレンスキー、ロシアにおける北朝…
  • 9
    IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政…
  • 10
    武士はロマンで戦ったわけではない...命を懸けた「損…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中