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ルポ新宿歌舞伎町「夜の街」のリアル

【独占】押谷仁教授が語る、PCR検査の有用性とリスクとの向き合い方

SPEAKING OF RISKS AND TESTING

2020年7月31日(金)06時40分
石戸 諭(ノンフィクションライター)

──3密空間で飛沫が飛び散るというのが一番ハイリスクなのは間違いないとして、感染防止には人と人との距離を取れば十分と言えるのか。

症状が出る前に感染させるケースがある以上、咳もくしゃみもしていない人たちが感染させていることになる。これまで考えてきたような飛沫感染ということでは説明できないような感染がかなりの程度で起きていると考えられるので、マスクを外して近距離で会話をするというような環境はできるだけ避けるべきだ。

──スポーツイベントは入場者数を制限し再開している。現状の対策なら観戦によるリスクは低いと思うが。

気を付けなければいけないのは、観戦だけでなく観戦後の居酒屋など、周辺にあるリスクだ。例えばプロ野球をある程度観客を入れて再開して周りの居酒屋で多くのクラスターが出ると、結局は観客を入れること自体をやめなければならなくなる。今はオンライン配信も行われているが、それを多くの人が狭いスポーツバーなどで観戦するのはもっと危ない。

──大切なのは、リスクを下げることだろう。文化は大事で、守ろうという人たちが自律的にリスク低減に取り組む必要がある。そうしないと、文化そのものを排除する声のほうが世の中では大きくなっていく。

文化を守らなければならないとか、社会不安が増している状況で例えば音楽が必要だというのは当然よく分かる。一方でわれわれは感染拡大を防がないといけないので、音楽を守るために感染が広がってもいい、とはならない。主催者なり音楽を聴きに行く人たちがよく考えて、どうやったら自分たちが楽しんでいる音楽を守れるのか、そういう視点でみんなで考えることが必要だと思う。

<2020年8月4日号「ルポ新宿歌舞伎町『夜の街』のリアル」特集より>

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2020年8月4日号(7月28日発売)は「ルポ新宿歌舞伎町 『夜の街』のリアル」特集。コロナでやり玉に挙がるホストクラブは本当に「けしからん」存在なのか――(ルポ執筆:石戸 諭) PLUS 押谷教授独占インタビュー「全国民PCRが感染の制御に役立たない理由」

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