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教師の工夫で、授業の効果はここまで上がる

2020年6月3日(水)16時30分
舞田敏彦(教育社会学者)

子どもの学力は出身階層に規定されるが、学校での実践が無力というわけではない。後者の効果が前者を上回ることもあり得る。以前、大阪大学の研究グループが「効果のある学校(effective school)」の研究を手掛けていた。学区の住民の階層構成は低いが、学力テストで高い結果を出している学校の特性を綿密に調べたもので、工夫された授業や個別指導の頻度が高いことが言われている。

教えることの専門職の教員は、工夫された分かりやすい授業をしなければならないが、<表1>によると、授業の工夫を強く感じている子どもの率は小4で46%、中2では21%でしかない(「Agree a lot」の比率)。<図1>は、この2つの数値の国際比較だ。

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日本は他国とくらべて、肯定の回答の率が低い。韓国は日本より左下にあるが、受験社会なので、理科の授業で実験や討議等のアクティブラーニングの頻度が低いのは想像できる。右上には、科学技術教育に力を入れているイスラム諸国があり、アメリカも授業の工夫度が比較的高い。児童生徒の主観評価だが、いささか驚かされるデータだ。

専門職としての自分の力量が、目の前の子どもの姿を大きく変える。現場の教員はこういう自覚(誇り)を持ち、絶えず研鑽に励むことが望まれる。一方で行政の側は、学校の働き方改革を推進し、教員が授業に注力できる環境を整える責任がある。

<資料:IEA「TIMSS 2015」

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