最新記事

中国共産党

新型コロナ対応で共産党支持が強固になる皮肉

2020年2月18日(火)17時20分
ジョー・キム

中央政府は当初、ソーシャルメディアなどの追悼メッセージを抑え込もうとしたが、すぐに方針を転換した。現地に調査チームを派遣すると発表し、国営メディアや政府系のソーシャルメディアアカウントも市民と一緒に李を称賛し、追悼した。

中央政府は、この問題で武漢市当局にほぼ責任を押し付ける一方、巧みな検閲とメディア操作を行い、李の悲劇の背後にある制度上の欠陥に議論が向かわないようにしてきた。このアプローチは成功したようだ。政府への不満の盛り上がりは、比較的短期間で収束に向かった。危機が落ち着いた後は、中央政府に対する国民の支持はむしろ強まるかもしれない。

おそらく本当の問題は、新型肺炎危機の後に待っている経済成長の減速だろう。そして、景気悪化と生活水準の低下への国民の不満が高まったとき、中央政府が新たなスケープゴートを見つけることは簡単でない。

From thediplomat.com

<2020年2月25日号掲載>

【参考記事】中国一党独裁の病巣が、感染拡大を助長する
【参考記事】新型コロナウイルスの「不都合な真実」を隠す中国政府の病弊

20200225issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年2月25日号(2月18日発売)は「上級国民論」特集。ズルする奴らが罪を免れている――。ネットを越え渦巻く人々の怒り。「上級国民」の正体とは? 「特権階級」は本当にいるのか?

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、米の貿易調査非難 「対抗措置の権利有する」

ワールド

高市首相、日米首脳会談で次世代ミサイル防衛参画表明

ビジネス

中東紛争で航空貨物運賃急騰、南アジア─欧州70%高

ワールド

イスラエル軍、イランとの攻撃の応酬続く レバノン南
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 2
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車整備は収入増、公認会計士・税理士は収入減
  • 3
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 4
    「イラン送りにすべき...」トランプ孫娘、警護隊引き…
  • 5
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 6
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 7
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切り…
  • 8
    「映画賞の世界は、はっきり言って地獄だ」――ショー…
  • 9
    2万歩でも疲れない? ディズニー・ユニバで足が痛く…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 6
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 7
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 8
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示…
  • 9
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 10
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中