最新記事

新型コロナウイルス

日本政府、緊急ウイルス対策に総額153億円 ワクチン開発やマスク増産、簡易検査キット準備へ

2020年2月13日(木)19時26分

安倍晋三首相(写真)は午後開かれた政府の新型コロナウイルス対策本部会合であいさつし、総額153億円の緊急対策を公表した。国会で1月撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

安倍晋三首相は13日午後開かれた政府の新型コロナウイルス対策本部会合であいさつし、総額153億円の緊急対策を公表した。2019年度予算の予備費103億円を活用する。14日に閣議決定する。影響を受けた中小企業の当面の資金繰りを支援するため、日本政策金融公庫に緊急貸付・保証枠5000億円を確保することなどが柱となる。

対策には、国内外でのワクチン研究・開発支援のほか、マスクの月6億枚確保に向けた増産支援、1800以上の病床確保、簡易検査キットの準備──などが盛り込まれている。安倍首相は、今回の対策はあくまで第1弾と強調、今後も影響と必要に応じて順次対策を打ち出す姿勢を強調した。

対策の概要は以下の通り。

帰国者等への支援:30億円

─帰国者等の受け入れ支援 

─防衛省による生活・健康管理支援

国内感染対策の強化:65億円

─検査体制・医療体制の強化

─帰国者・接触者外来、接触者相談センター設置

─検査キット、抗ウイルス薬・ワクチン等の研究開発

─国際的なワクチン研究開発等支援事業

─マスク生産設備導入補助

水際対策の強化:34億円

─有症者発生時の感染拡大防止に必要な措置

─検疫体制強化

影響を受ける産業等への緊急対応:6億円

─コールセンター設置

─雇用調整助成金

国際連携の強化等:18億円

─アジア各国への検査体制充実への貢献

─NGOを通じた支援

*内容を追加しました。

(竹本能文)

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20200218issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年2月18日号(2月12日発売)は「新型肺炎:どこまで広がるのか」特集。「起きるべくして起きた」被害拡大を防ぐための「処方箋」は? 悲劇を繰り返す中国共産党、厳戒態勢下にある北京の現状、漢方・ワクチンという「対策」......総力レポート。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米最高裁、「フードスタンプ」全額支給命令を一時差し

ワールド

アングル:国連気候会議30年、地球温暖化対策は道半

ワールド

ポートランド州兵派遣は違法、米連邦地裁が判断 政権

ワールド

米空港で最大20%減便も、続く政府閉鎖に運輸長官が
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 3
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統領にキスを迫る男性を捉えた「衝撃映像」に広がる波紋
  • 4
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 7
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 10
    長時間フライトでこれは地獄...前に座る女性の「あり…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中