最新記事

中東

日本も参加要請されている「有志連合」から、ドイツがいち抜けた

2019年8月8日(木)11時20分
トム・オコナー

ホルムズ海峡の安全確保は足並みがそろわない U.S. NAVY-REUTERS

<ドイツに有志連合参加を断られ、その他の国からも色よい返事を得られないアメリカ。対するイランはロシアや南アジアとの関係を深め、湾岸諸国とも接触している>

ホルムズ海峡の航行の安全確保に向けてアメリカが呼び掛けていた有志連合に、ドイツは7月31日、正式に「参加しない」と表明した。一方で、アメリカと対立するイランは、緊張緩和のために宿敵サウジアラビアと対話するとまで言いだしている。

ドイツのマース外相は、「軍事的な解決などない」との考えを示し、有志連合への不参加を明言。政府報道官は「外交の道を探ることが重要だ」と述べた。

イギリスは有志連合と距離を置く方針を示し、フランスやドイツも米トランプ政権への協力に二の足を踏む。韓国は前向きだが日本は未定──と、国際社会の足並みは全くそろわない。

イラン側はロシアとの軍事協力を拡大するなど「ロシア・イラン関係の転機」を宣言する一方で、インドやパキスタンとも対話を重ね、緊密な地域協力を呼び掛けている。さらにイラン高官はイラクやオマーン、アラブ首長国連邦(UAE)にまで接触。加えてイランのザリフ外相は7月31日、サウジアラビアと「いつでも対話を開始する用意がある」と語った。

<2019年8月13&20日号掲載>

【参考記事】有志連合の結成に「時間が必要」なのは、支持しているのは韓国ぐらいだから
【参考記事】米イラン戦争が現実になる日

2019081320issue_cover200.jpg
※8月13&20日号(8月6日発売)は、「パックンのお笑い国際情勢入門」特集。お笑い芸人の政治的発言が問題視される日本。なぜダメなのか、不健全じゃないのか。ハーバード大卒のお笑い芸人、パックンがお笑い文化をマジメに研究! 日本人が知らなかった政治の見方をお届けします。目からウロコ、鼻からミルクの「危険人物図鑑」や、在日外国人4人による「世界のお笑い研究」座談会も。どうぞお楽しみください。

ニューズウィーク日本版 「外国人問題」徹底研究
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年1月27号(1月20日発売)は「『外国人問題』徹底研究」特集。「外国人問題」は事実か錯覚か。移民/不動産/留学生/観光客/参政権/社会保障/治安――7つの争点を国際比較で大激論

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベセント米財務長官、インドに対する追加関税撤廃の可

ワールド

米、嵐で16万戸超が停電・数千便が欠航 異常な低温

ワールド

市場の投機的、異常な動きには打つべき手を打っていく

ワールド

米ミネアポリスで連邦捜査官が市民射殺 移民取り締ま
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 3
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投稿したアメリカを嘲笑する動画にネット爆笑
  • 4
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    サーモンとマグロは要注意...輸入魚に潜む「永遠の化…
  • 9
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 10
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 4
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 5
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 6
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 7
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 8
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 9
    韓国が「モンスター」ミサイルを実戦配備 北朝鮮の…
  • 10
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中