最新記事

貿易戦争

G20首脳宣言「保護主義と闘う」盛り込まず、トランプが反対

2018年12月3日(月)06時00分

12月1日、アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれていた20カ国・地域(G20)首脳会議は首脳宣言を採択して閉幕した。米国の反対により「保護主義と闘う」との文言は盛り込まれなかった。写真は11月30日、ブエノスアイレスで撮影(ロイター/Andres Martinez Casares)

ブエノスアイレスで開かれていた20カ国・地域(G20)首脳会議は1日、首脳宣言を採択して閉幕した。

首脳宣言では、貿易は世界の経済成長の重要なエンジンと位置付けたものの、米国の反対により「保護主義と闘う」との文言は盛り込まれなかった。

世界貿易機関(WTO)については、改革の必要性を指摘した。

米政府高官は首脳宣言にWTO改革が盛り込まれたことを「最大の成果」として評価。「G20は、現在のWTOが目的を満たしておらず改革の必要があることを初めて認識した」と述べた。

米国はこれまで、中国が経済の開放を進めるよう十分に促してこなかったとしてWTOを批判。欧州連合(EU)もWTOの抜本的な改革を求めていた。

関係者によると、首脳宣言のとりまとめは、意見対立で採決を断念したアジア太平洋経済協力会議(APEC)の時よりもスムーズに進んだ。

気候変動については、米国が「パリ協定」離脱をあらためて表明。一方他の19カ国はパリ協定の重要性を再確認し、完全な実施を目指す考えを強調した。

また国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は、新興国の債務が高水準に膨らんでいることに懸念を表明。首脳宣言もIMFと世界銀行に債務水準の監視を強化するよう求めた。これについて米関係者は、新興国がインフラ整備計画と引き換えに中国からの借り入れに過度に依存しないことを目的としていると述べた。

*写真に説明を追加して再送します。

[ブエノスアイレス 1日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 教養としてのミュージカル入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月17号(3月10日発売)は「教養としてのミュージカル入門」特集。社会と時代を鮮烈に描き出すポリティカルな作品の魅力[PLUS]山崎育三郎ロングインタビュー

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

英、ホルムズ海峡の商船保護巡り独・伊と協議 緊密な

ワールド

イスラエル外相「終わりなき戦争望まず」、終結時期は

ワールド

米国防長官、イラン攻撃「最も激しい日に」 最多の戦

ワールド

イランの「黒い雨」、WHOが健康被害を警告 
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開された皇太子夫妻の写真が話題に
  • 4
    「一日中見てられる...」元プロゴルファー女性の「目…
  • 5
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 6
    人間ダンサーを連れて「圧巻のパフォーマンス」...こ…
  • 7
    身長や外見も審査され、軍隊並みの訓練を受ける...中…
  • 8
    ホルムズ海峡封鎖、石油危機より怖い「肥料ショック」
  • 9
    トランプも無視できない? イランで浮上した「危機管…
  • 10
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 4
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 6
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 7
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 8
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示…
  • 9
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 10
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中