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中国の百度が遊び心で狙うAIの勝者の座

2017年12月12日(火)15時00分
クリスティーナ・ポニントン

明確なビジョンが強み

百度は自動運転車の開発も進めている。来年までに中国で無人運転バスを走らせ、21年までに世界に先駆けて完全な自動運転車を発売する計画だ。

現時点では、アメリカで百度がどれほど商業的に成功するかは未知数だ。だがAIアシスタントのアレクサを開発するアマゾンと同様に、百度はAI技術にどうアプローチすべきか、現実世界で成功を収めるには何が必要かについて明確なビジョンを持っている。

カギとなるのはAI第一主義だ。ワイアード誌とのインタビューで同社の幹部は「これは人とテクノロジーとのやりとりが最初の段階から従来とは異なるということだ。音声認識や画像認識、顔認識から始まらなければならない」と述べている。

そうした百度の考えは、操作パネルが表から見えないレイブンHのデザインからもはっきりうかがえる。洗練され、遊び心にあふれた製品デザインを武器に、百度はAI分野の勝者になるのかもしれない。

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© 2017, Slate

[2017年12月12日号掲載]

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