最新記事

アメリカ政治

コミーFBI前長官、ロシア疑惑に踏み込んだ証言せず? 8日に公聴会

2017年6月7日(水)13時00分

6月6日、トランプ米大統領に解任されたコミー前FBI長官は8日の議会証言で、大統領選中のトランプ陣営とロシアの癒着疑惑への捜査に関し、トランプ氏が妨害を試みたと主張することは控える公算が大きい。写真は3月20日の議会公聴会で証言するコミー氏(2017年 ロイター/Joshua Roberts)

関係筋によると、トランプ米大統領に解任されたコミー前連邦捜査局(FBI)長官は8日の議会証言で、大統領選中のトランプ陣営とロシアの癒着疑惑への捜査に関し、トランプ氏が妨害を試みたと主張することは控える公算が大きい。

コミー氏は5月9日の解任後初めて公の場で発言する。証言はロシア疑惑解明の節目となる可能性もあり、注目度が高い。

同氏は上院情報委員会に対し、ホワイトハウスの大統領執務室でトランプ氏と会談した際に、フリン前大統領補佐官への捜査を中止するよう求められたと証言する見通し。また、トランプ氏との他の会話内容も明らかにする可能性がある。

法専門家2人は、コミー氏が、モラー特別検察官が指揮する捜査や議会が独自に行っている調査に悪影響を与えないよう配慮するだろうと指摘。

法律事務所ライトフット・フランクリン&ホワイトのパートナー、ジャック・シャーマン氏は「コミー氏は事実や実際に起きた出来事にほぼ忠実な証言をするだろう」と予想。

ただ、別の関係筋は、コミー氏は大統領あるいは別の当局者が司法妨害や他の罪を犯したと主張することが自身の役割とは考えていないと指摘した。

コミー氏はFBI長官として証言した3月20日の下院情報委員会公聴会で、FBIがトランプ陣営とロシアの共謀の可能性を含むロシアの大統領選介入疑惑を捜査していると述べていた。

[ワシントン 6日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

鉄鋼関税、2倍の50%に引き上げへ トランプ米大統

ビジネス

アングル:トランプ関税、世界主要企業の負担総額34

ワールド

トランプ米大統領、日鉄とUSスチールの「パートナー

ワールド

マスク氏、政府職を離れても「トランプ氏の側近」 退
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岐路に立つアメリカ経済
特集:岐路に立つアメリカ経済
2025年6月 3日号(5/27発売)

関税で「メイド・イン・アメリカ」復活を図るトランプ。アメリカの製造業と投資、雇用はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プーチンに、米共和党幹部やMAGA派にも対ロ強硬論が台頭
  • 3
    イーロン・マスクがトランプ政権を離脱...「正直に言ってがっかりした」
  • 4
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 5
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 6
    【クイズ】生活に欠かせない「アルミニウム」...世界…
  • 7
    「これは拷問」「クマ用の回転寿司」...ローラーコー…
  • 8
    ワニにかまれた直後、警官に射殺された男性...現場と…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多…
  • 10
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」時代の厳しすぎる現実
  • 3
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多い国はどこ?
  • 4
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 5
    アメリカよりもヨーロッパ...「氷の島」グリーンラン…
  • 6
    デンゼル・ワシントンを激怒させたカメラマンの「非…
  • 7
    「ディズニーパーク内に住みたい」の夢が叶う?...「…
  • 8
    友達と疎遠になったあなたへ...見直したい「大人の友…
  • 9
    ヘビがネコに襲い掛かり「嚙みついた瞬間」を撮影...…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 5
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 6
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 9
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 10
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中