最新記事

南シナ海

ベトナム、南シナ海の島で滑走路を延伸 輸送機や戦闘機の収容可能に

2016年11月18日(金)11時27分

11月17日、米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)によると、ベトナムが南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島で実効支配するスプラトリー島の滑走路を延伸したことが分かった。写真は中国が人工島を建設しているとされる南シナ海の南沙諸島で、昨年5月代表撮影(2016年 ロイター)

 米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)によると、ベトナムが南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島で実効支配するスプラトリー島の滑走路を延伸したことが分かった。

 CSISのプロジェクト、アジア海洋透明性イニシアチブ(AMTI)は17日、今月撮影された衛星写真で、これまで760メートル弱だった滑走路が1キロ以上にまで延伸されたことが示されたと報告。埋め立て工事が続いていることから、滑走路は1.2キロ以上に延伸される可能性が高いと指摘した。

 また、滑走路の整備により、海上偵察機や輸送機、戦闘機の収容が可能になるとの見方を示した。

 中国による南シナ海での人工島建設を批判し、ベトナムとの軍事協力を強化してきた米国は、ベトナムがスプラトリー諸島の拠点設備を更新したとの報告を承知していると説明。

 米国務省の報道官は「われわれは(同海域で)領有権を主張する全当事者に対し、緊張緩和と平和的な対立解消に向けた措置を講じるよう働き掛ける」と語った。

 ロイターは8月、ベトナムが南シナ海の複数の島で武装化を進め、中国が設置した滑走路や軍関係施設・設備を攻撃できる移動式のロケット弾発射台を新たに配備したと伝えた。

[ワシントン 17日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

インフレ上振れにECBは留意を、金利変更は不要=ス

ワールド

中国、米安保戦略に反発 台湾問題「レッドライン」と

ビジネス

インドネシア、輸出代金の外貨保有規則を改定へ

ワールド

野村、今週の米利下げ予想 依然微妙
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 2
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    『ブレイキング・バッド』のスピンオフ映画『エルカ…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 8
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中