最新記事

資産運用

「賃貸か、持ち家か」議論の答えは出ている

2021年12月28日(火)06時45分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

賃貸派・持ち家派という概念は、そもそも存在しない

賃貸か持ち家かという議論も出てくる。経済合理性で考えるなら、この分類はナンセンスである。経済状況に応じて、賃貸のほうが得な場合と、持ち家が得な場合が存在しているだけだ。

住宅をローンで買う行為は、住宅という資産を、借金をして購入することである。借金とは、金利という経費を支払ってお金を銀行などから融通してもらうことを指す。

そもそも借金は何のためか? 借金とは基本的に、手元により多くの現金を置いておくために行うものである。借金をすると、その間に利子さえ支払っていれば、支払いを後に延期することができる。

okanenoshukan-20211228-chart2.png

『150人のお金持ちから聞いた 一生困らないお金の習慣』202ページより

現在よりも将来のほうが物価が上がって実質的な借入金額が減る見込みがあり、その減少分が金利支出をはるかに上回ると判断できるのであれば、借金をしたほうが得になる。また物価水準が同じであっても、借金をすることで手元に確保した資金が、より多くのお金を生み出す可能性があるならば、やはり借金したほうが得ということになる。

つまり、ローンが得になるのか損になるのかは、ひとえに経済状況の予測にかかっている。取得する不動産の資産価値が上昇すると思えば(インフレになると思えば)、少々無理をしてでも物件を購入したほうが得をする。逆に、将来資産価値が下がると思えば(デフレになると思えば)、賃貸を選んだほうがよい。

とにかく家がほしいが、お金がないのでローンを組む、という無計画な行為が危険なのだ。

150人のお金持ちから聞いた 一生困らないお金の習慣
 加谷珪一 著
 CCCメディアハウス

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イエメン分離派が分裂、一部が解散発表 指導者側は否

ワールド

イランが国外と遮断状態に、最高指導者「トランプ代理

ビジネス

中国自動車販売、25年3.9%増 今年は横ばいと乗

ビジネス

今年もM&Aは好調見通し、リスクに備え規模追求=J
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 5
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 6
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 7
    「不法移民からアメリカを守る」ICEが市民を射殺、証…
  • 8
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 9
    トランプがベネズエラで大幅に書き換えた「モンロー…
  • 10
    マドゥロ拘束作戦で暗躍した偵察機「RQ-170」...米空…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 5
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 6
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 7
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 8
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 9
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 10
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中