米国資産に売り圧力広がる──グリーンランド問題が引き金、資本戦争の懸念も
Trump’s Greenland Threats Spark ‘Sell America’ Trade
ニューヨーク証券取引所のトレーダーの後ろに、ダボス会議で演説するトランプ(1月21日) REUTERS/Brendan McDermid
<グリーンランド防衛の報復として関税を持ち出したトランプの強硬姿勢に欧州が反発──デンマーク年金基金が米国債を売却し、市場では株・債券・ドルのトリプル安が進行した>
トランプ大統領が打ち出したグリーンランド買収構想と、それに反対する国々への関税引き上げ警告が市場に動揺を与え、米国関連の株式や債券を手放す「米国売り」トレードが再び活発化した。
1月20日、米国株と米国債の大幅な売却により利回りが急上昇。米国株主要3指数は、いずれも昨年10月以来最悪の下落幅を記録した。この動きは、米ドルを2週間ぶりの安値に押し下げ、金や銀といった安全資産への資金流入を加速させたと、ウォール・ストリート・ジャーナルは報じている。
政策不透明感からドル資産の比重を減らす「米国売り」が初めて表面化したのは昨年4月。トランプが「解放の日」と称して世界各国に相互関税を課すと発表し、市場に混乱をもたらしたことがきっかけだった。
今回の動きは、単なる追加関税の懸念にとどまらず、米国経済の安定性に対する根深い不信感を反映しているとの見方が強い。
トランプは1月17日、米国によるグリーンランド領有に反対する国に対して、関税を引き上げると発言した。世界経済フォーラム(WEF)の場で撤回したが、対象とされた8カ国は、宗主国デンマークのほか、ノルウェー、イギリス、フランスなどいずれもNATO加盟国だ。
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