コラム

数字から見る英総選挙の結果とイギリスの未来

2019年12月21日(土)16時00分

3.9%

これはイギリス全体でのスコットランド民族党(SNP)の得票率だ。もちろん、この数字は誤解を招きがちで、なぜならSNPはスコットランドにしか候補者を立てていないから。そしてそのスコットランドでは、SNPは圧倒的な勝利を収めている。

でもこれは、スコットランド以外のイギリス各地域の人々が、なぜ(スコットランド独立という)憲法上の大激変を望んでいないのかを物語っている。なぜなら、イギリス解体を主張する党SNPに票を投じたのは、イギリス全体で見れば約4%ということになるからだ(SNPのニコラ・スタージョン党首自身も、SNPに投票した人全員が、イギリスからの独立の是非を問う住民投票の再実施を望んでいるわけではない、と認めてはいる)。


5年

2011年の議会任期固定法によって、総選挙は政権与党の好き勝手で5年間のうち最も都合のいいときに行われるのではなく、5年ごとにしか行われないというのがイギリスの法律で定められた。だからその法律制定から間もない「早い時期」に、議員の3分の2以上の賛成を得て2つの選挙(2017年と2019年)が行われたのは、例外的でもあり皮肉でもある。でも今度ばかりは、5年間の任期いっぱい、保守党政権が務め上げることはほぼ確実だろう。

プロフィール

コリン・ジョイス

フリージャーナリスト。1970年、イギリス生まれ。92年に来日し、神戸と東京で暮らす。ニューズウィーク日本版記者、英デイリー・テレグラフ紙東京支局長を経て、フリーに。日本、ニューヨークでの滞在を経て2010年、16年ぶりに故郷イングランドに帰国。フリーランスのジャーナリストとしてイングランドのエセックスを拠点に活動する。ビールとサッカーをこよなく愛す。著書に『「ニッポン社会」入門――英国人記者の抱腹レポート』(NHK生活人新書)、『新「ニッポン社会」入門--英国人、日本で再び発見する』(三賢社)、『マインド・ザ・ギャップ! 日本とイギリスの〈すきま〉』(NHK出版新書)、『なぜオックスフォードが世界一の大学なのか』(三賢社)など。アドレスはjhbqd702@yahoo.co.jp

ニュース速報

ワールド

アングル:緊急事態宣言で日本に5兆円の経済損失、巨

ワールド

財政状況は厳しくなるが、今は経済再生が優先=麻生財

ビジネス

JAL、国内線769便を追加減便 緊急事態宣言でさ

ワールド

中国外貨準備、17カ月ぶり低水準 市場混乱で保有資

MAGAZINE

特集:ルポ五輪延期

2020-4・14号(4/ 7発売)

「1年延期」という美談の下に隠れた真実── IOC、日本政府、東京都の権謀術数と打算を追う

人気ランキング

  • 1

    「コロナ失業」のリスクが最も高い業種は?

  • 2

    BCGワクチンの効果を検証する動きが広がる 新型コロナウイルス拡大防止に

  • 3

    「コロナ後の世界」は来るか?

  • 4

    新型コロナで都市封鎖しないスウェーデンに、感染爆…

  • 5

    新型コロナの物資配給に「社会的距離ゼロ」のバング…

  • 6

    コロナで破局?ベビーブーム? 「自宅待機」で変わ…

  • 7

    マスク姿のアジア人女性がニューヨークで暴行受ける

  • 8

    「感染者ゼロ」北朝鮮の新型コロナウイルス対策

  • 9

    コロナウイルスで露呈した中国の本性(一応、ジョー…

  • 10

    日本で新型コロナの死亡率が低いのは、なぜなのか?

  • 1

    BCGワクチンの効果を検証する動きが広がる 新型コロナウイルス拡大防止に

  • 2

    ドイツ政府「アーティストは必要不可欠であるだけでなく、生命維持に必要なのだ」大規模支援

  • 3

    「コロナ失業」のリスクが最も高い業種は?

  • 4

    ブラジル大統領ロックダウンを拒否「どうせ誰もがい…

  • 5

    日本で新型コロナの死亡率が低いのは、なぜなのか?

  • 6

    台湾人だけが知る、志村けんが台湾に愛された深い理由

  • 7

    日本が新型肺炎に強かった理由

  • 8

    新型コロナ、若者ばかりが責められて「中高年」の問…

  • 9

    コロナ禍のアメリカでひよこがバカ売れ

  • 10

    食肉市場に出回るペット 出荷前には無理やり泥水を…

  • 1

    一斉休校でわかった日本人のレベルの低さ

  • 2

    日本が新型肺炎に強かった理由

  • 3

    「コロナ失業」のリスクが最も高い業種は?

  • 4

    BCGワクチンの効果を検証する動きが広がる 新型コロ…

  • 5

    ドイツ政府「アーティストは必要不可欠であるだけで…

  • 6

    日本で新型コロナの死亡率が低いのは、なぜなのか?

  • 7

    韓国はなぜ日本の入国制限に猛反発したのか

  • 8

    新型コロナショック対策:消費税減税も現金給付も100…

  • 9

    フランスから見ると驚愕の域、日本の鉄道のあり得な…

  • 10

    豪でトイレットペーパーめぐって乱闘 英・独のスー…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メールマガジン登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!