ニュース速報
ワールド

インドネシア、対米関税ほぼゼロに 米は相互関税19%に引き下げ

2025年07月23日(水)09時21分

インドネシアは米国からの輸入品の99%以上で、関税をゼロに引き下げ、米国製品に対する非関税障壁も全て撤廃すると、トランプ政権の高官が22日明らかにした。ジャカルタのタンジュンプリオク港で10日撮影(2025年 ロイター/Ajeng Dinar Ulfiana)

David Lawder Andrea Shalal

[22日 ロイター] - 米国とインドネシアは22日、貿易協定の枠組みについて合意したと発表した。インドネシアは米国からの輸入品の99%以上で関税を撤廃し、全ての非関税障壁を取り除く。一方、米国はインドネシア製品に課すとしていた相互関税率を32%から19%に引き下げる。

トランプ米大統領は自身のSNSへの投稿で「わが国の自動車メーカー、ハイテク企業、労働者、農家、牧場主、製造業者にとって大きな勝利だ」と称賛した。

協定の枠組みの詳細は、両国の共同声明とホワイトハウスが発表したファクトシートで示された。両国の交渉担当者は数週間中に実際の合意内容を詰める予定という。

共同声明は「米国とインドネシアは本日、2国間の経済関係を強化するための互恵的な貿易協定の交渉枠組みに合意した。これにより、両国の輸出業者は互いの市場への前例のないアクセスを得ることになる」としている。

トランプ政権高官は電話会見で、インドネシアはインターネット上のデータ通信に課税する計画を直ちに撤回し、世界貿易機関(WTO)による電子商取引に関する関税の一時停止措置の延長を支持することに同意したと明らかにした。

インドネシアはまた、最近導入された米国からの輸出品に対する出荷前の検査・確認手続きを撤廃する。これらの手続きは米国の農産物輸出にとって障害となっており、米国の農業貿易赤字の拡大に寄与していた。

同高官は今回の協定により、出荷前検査が導入される以前のインドネシアに対する農業貿易黒字の回復につながる可能性があるとの見方を示した。

また、インドネシア向けに輸出される自動車について、同国が米連邦自動車安全基準を受け入れることに同意したと明らかにした。

共同声明によると、インドネシアは重要鉱物を含む工業用商品(一次産品)の輸出規制も撤廃することに合意した。米当局者はこれらの一次産品を使用して米国へ輸出される製品については、現地調達率の要件も撤廃されると述べた。

共同声明では、米国は相互関税率を19%に引き下げるとした。「米国内で自然に入手できない、または生産されない特定の品目については、相互関税率をさらに引き下げる対象となる可能性がある」としている。詳細については明らかにされていない。

両国はこの協定による恩恵が第三国ではなく、主に米国とインドネシアにもたらされることを確実にするため、原産地規則について交渉すると述べた。

また、インドネシアは米国製の再生品や再生部品に対する輸入制限や許認可制度の撤廃などを通じ、米国製品に対する障壁の解消に取り組むとした。

インドネシアは鉄鋼過剰生産能力に関するグローバルフォーラムに参加し、鉄鋼部門における世界的な過剰生産能力に対処するための措置を講じることにも合意した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

英首相、辞任要求にも続投表明 任命問題で政権基盤揺

ビジネス

NEC委員長、雇用の伸び鈍化見込む 人口減と生産性

ワールド

中国BYD、米政府に関税払い戻し求め提訴 昨年4月

ワールド

EU、第三国の港も対象に 対ロ制裁20弾=提案文書
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 3
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業績が良くても人気が伸びないエンタメ株の事情とは
  • 4
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 5
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    「二度と見せるな」と大炎上...女性の「密着レギンス…
  • 8
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 9
    【銘柄】なぜ?「サイゼリヤ」の株価が上場来高値...…
  • 10
    変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本の…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 9
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 10
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中