ニュース速報
ワールド

トルコ裁判所がイスタンブール市長の収監決定、野党の抗議行動拡大

2025年03月24日(月)07時16分

トルコの裁判所は3月23日、警察が汚職容疑などで拘束した最大都市イスタンブールのイマモール市長について、正式な裁判開始前に刑務所へ収監することを決定した。写真は同日、イスタンブール市庁舎付近での抗議デモ(2025年 ロイター/Dilara Senkaya)

[イスタンブール 23日 ロイター] - トルコの裁判所は23日、警察が汚職容疑などで拘束した最大都市イスタンブールのイマモール市長について、正式な裁判開始前に刑務所へ収監することを決定した。イマモール氏は最大野党共和人民党(CHP)に所属し、エルドアン大統領にとって最も強力な政敵とされており、野党勢力を中心とする抗議行動が拡大している。

CHPは23日、イマモール氏を将来の大統領選候補者として認定するかどうかの投票を独自に呼びかけ、全国で150万人弱が賛成票を投じた。このうち130万人余りはCHPの党員ではない有権者で、国民の間に同氏への支持が広がっている様子が示された。

数十万人に上る抗議行動の参加者や欧州諸国などからは、イマモール氏に対するトルコ政府の処置は政治的で民主主義に反すると批判する声も強まっている。

トルコ政府は捜査の政治性を否定し、裁判所の判断は独立性が担保されていると主張した。

一方トルコではイマモール氏が警察に拘束された19日以降、株価や債券、通貨リラの大幅な下落が続いている。こうした中で中央銀行のカラハン総裁は債券市場関係者と23日に会談し、あらゆる手段を駆使して市場安定化に取り組むと強調した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

景気一致指数3月は前月比1.3ポイント低下、4カ月

ワールド

中国レアアース輸出、4月は前月比-15.6% 輸出

ビジネス

NTT株主、分割効果で268万人に大幅増 20代以

ワールド

中国外務次官、米国との貿易問題管理に自信 「恐れは
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 2
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..最新技術で分かった「驚くべき姿」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 5
    骨は本物かニセモノか?...探検家コロンブスの「遺骨…
  • 6
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 7
    恥ずかしい失敗...「とんでもない服の着方」で外出し…
  • 8
    教皇選挙(コンクラーベ)で注目...「漁師の指輪」と…
  • 9
    あのアメリカで「車を持たない」選択がトレンドに …
  • 10
    韓国が「よく分からない国」になった理由...ダイナミ…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 7
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 8
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 9
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 10
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中