ニュース速報
ワールド

ガザ戦争、年内は継続 「ラファ戦闘無意味でない」=イスラエル安保顧問

2024年05月30日(木)05時14分

イスラエル軍は29日、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファで戦車部隊を使った作戦を前日に続き実行した。ガザに展開する戦車、イスラエル側から28日撮影。(2024年 ロイター/Amir Cohen)

Nidal al-Mughrabi

[カイロ 29日 ロイター] - イスラエルのツァヒ・ハネグビ国家安全保障顧問は29日、パレスチナ自治区ガザでの戦闘は少なくとも年内は続くとの見通しを示し、イスラム組織ハマスが要求している戦争終結に合意する用意がイスラエル側にはないことを示唆した。

ハネグビ氏はガザ地区南部ラファでの戦闘について、ハマスのガザ地区の支配を終わらせ、イスラエルに対する攻撃を阻止することが目的だと改めて強調し、「ラファでの戦闘は無意味な戦争ではない」と述べた。

米国のブリンケン国務長官は、イスラエルはガザ地区の戦後計画を策定する必要があるとし、計画がなければ混乱が続き、ハマスが復活する恐れがあると言及。イスラエルによる最近のラファ攻撃に米国が供給した兵器が使用されたかは確認できないとし、使用された兵器とその使用方法は調査対象となるとの考えを示した。

こうした中、イスラエル軍はこの日も、ラファで戦車部隊を使った作戦を実行。戦車部隊は前日、ラファ中心部まで進んでいた。29日はラファ西部と中心部シャブーラ付近を急襲した後、エジプトとの国境付近まで後退したという。

イスラエル軍は、ガザ南部での戦闘で兵士3人が死亡、3人が重傷を負ったと発表した。公共ラジオKanは、兵士はラファの建物に仕掛けられた爆発物で負傷したと報じた。

パレスチナの保健当局は、ラファ東部でイスラエル軍の砲撃で数人が負傷し、援助物資の保管施設が炎上したと述べた。

このほか、北部でガザ市や大規模難民キャンプでもイスラエル軍による地上攻撃があった。 

パレスチナ保健当局は、ガザ地区全体でイスラエルの空爆と砲撃により民間人19人が死亡したと発表した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、ガリウムやゲルマニウムの対米輸出禁止措置を停

ワールド

米主要空港で数千便が遅延、欠航増加 政府閉鎖の影響

ビジネス

中国10月PPI下落縮小、CPI上昇に転換 デフレ

ワールド

南アG20サミット、「米政府関係者出席せず」 トラ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 2
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一撃」は、キケの一言から生まれた
  • 3
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった...「ジャンクフードは食べてもよい」
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 9
    「豊尻」施術を無資格で行っていた「お尻レディ」に1…
  • 10
    「爆発の瞬間、炎の中に消えた」...UPS機墜落映像が…
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 8
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 9
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中