ニュース速報

ワールド

欧州委員、エネルギー危機対応で共同借り入れ提案

2022年10月05日(水)08時47分

 9月4日、欧州連合(EU)のジェンティローニ委員(写真)とブルトン委員は、エネルギー価格高騰への対応策の財源として加盟国による共同借り入れを提案した。ブリュッセルで7月撮影(2022年 ロイター/Johanna Geron)

[ブリュッセル 4日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のジェンティローニ委員(経済担当)とブルトン委員(域内市場担当)は4日、エネルギー価格高騰への対応策の財源として加盟国による共同借り入れを提案した。

両氏はアイルランド紙アイリッシュ・タイムズに寄稿し、新たな借り入れは新型コロナウイルス流行時に発行した共同債をモデルにすることができると指摘した。

EU首脳は7日に開く会議で、ガス料金の上限設定を通じてインフレを抑制するための実行可能な案を検討するよう欧州委に要請する見通し。財源は共同借り入れで賄う。

ただ、ドイツ、デンマーク、オランダはガスの安定供給を巡る懸念を理由に価格の上限設定に反対してきた。共同借り入れにも反対の立場で、域内の対立が再び表面化した格好。

ドイツ政府は国内の企業や家計に対する2000億ユーロ(1980億ドル)の大型支援策を打ち出しており、他の主要加盟国の支援規模を大幅に上回った。

あるEU高官は「EUの価格上限を協議する際、ドイツ国内の支援策に注目する必要がある。ドイツには資金を出す義務がある。価格上限設定、合理的なガス共同調達あるいは共同の資金調達に関してだ」と述べた。

ジェンティローニ、ブルトン両委員は寄稿で「補助金合戦による域内市場の分断を避けることがかつてないほど重要になっている」と強調。

「巨大な課題に直面したときに可能な対応は連帯のみだ」とし「各国の予算が異なることで生じる断層を克服するために、欧州レベルでの相互的な手段を考える必要がある」と訴えた。

「現在の危機において、欧州の人々と産業を支援するために共同債の仕組みからヒントを得ることが一つの短期的な解決策になるかもしれない」とした。

エネルギーと安全保障分野で「欧州公共財」を提供することが危機への唯一の体系的な対応であり、この方向への第一歩に道を開くと記した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

午後3時のドルは155円前半へ上昇、米景気が堅調で

ビジネス

JPモルガン、トランプ氏主導の「平和評議会」と協議

ワールド

IMF、中国26年成長率予測4.5%に維持 不動産

ビジネス

リオティント、通期利益が予想に届かず 鉄鉱石価格の
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポーランドが「核武装」に意欲、NATO諸国も米国の核の傘を信用できず
  • 2
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 3
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」の写真がSNSで話題に、見分け方「ABCDEルール」とは?
  • 4
    中道「大敗北」、最大の原因は「高市ブーム」ではな…
  • 5
    ウクライナ戦争が180度変えた「軍事戦略」の在り方..…
  • 6
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 7
    生き返ったワグネルの「影」、NATO内部に浸透か
  • 8
    川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に─…
  • 9
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 10
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 1
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 4
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 7
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 8
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 9
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 10
    川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に─…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中