ニュース速報

ワールド

再送スウェーデン、NATO加盟表明 数日中にフィンランドと同時申請

2022年05月17日(火)10時46分

5月16日、スウェーデンは北大西洋条約機構(NATO)加盟申請を正式決定した。アンデション首相が会見で発表した。写真はストックホルムで記者会見するアンデション首相(2022年 ロイター/Henrik Montgomery)

(見出しの脱字を修正して再送します)

[ストックホルム 16日 ロイター] - スウェーデンは16日、北大西洋条約機構(NATO)加盟申請を正式決定した。冷戦を通じ維持してきた中立政策からの転換となる。

アンデション首相は会見で「われわれは一つの時代を後にし、新たな時代に突入する」とし、加盟申請手続きは、すでにNATO加盟申請を表明しているフィンランドと同時に行う方針とし、16─18日中に申請する可能性があると語った。

フィンランドのニーニスト大統領は15日、NATOに加盟申請すると正式に表明した。

アンデション首相は「NATOはスウェーデンを強化し、スウェーデンはNATOを強化する」と強調。同時に、加盟が承認されても、国内に恒久的なNATO軍事基地や核兵器を保有することは望んでいないとも述べた。

ロシアのウクライナ侵攻を受け、スウェーデンの与党・社会民主労働党は15日、長年にわたる加盟反対の立場を転換。議会では多数が加盟に賛成だった。

アンデション首相は、迅速な加盟手続きを望むとしつつも、NATOの全30加盟国による批准が必要となることから、最大1年を要する可能性があるとし、スウェーデンはその間、著しく脆弱な状況に置かれると警告した。

隣国デンマーク、ノルウェー、アイスランドは支援を表明。共同声明で「フィンランドとスウェーデンの安全保障は、われわれ全ての共通の懸案だ。フィンランドもしくはスウェーデンの領土が、NATOへの加盟を果たす前に攻撃を受ける事態となれば、われわれは必要に応じ支援する」と言明した。

一方、トルコはフィンランドとスウェーデンによるNATO加盟に向けた動きを「ポジティブ」と受け止めていないという認識を示した。

スウェーデンのフルトクビスト国防相は、トルコ政府の反対姿勢を解消できるよう、スウェーデンはトルコと外交協議を開始する計画を示した。

ストルテンベルグNATO事務総長は「加盟申請手続きに遅れを生じさせることなく、トルコの懸念に対応できると確信している」と述べた。

*動画を付けて再送します。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、シリア制裁解除で大統領令 テロ支援国家

ビジネス

ECBの次回利下げ、9月より後になる公算=リトアニ

ワールド

トランプ氏、日本に貿易巡る書簡送付へ 「コメ不足な

ワールド

米政権がロス市提訴、ICE業務執行への協力制限策に
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 2
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とんでもないモノ」に仰天
  • 3
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。2位は「身を乗り出す」。では、1位は?
  • 4
    「パイロットとCAが...」暴露動画が示した「機内での…
  • 5
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 6
    ワニに襲われ女性が死亡...カヌー転覆後に水中へ引き…
  • 7
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 8
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 9
    飛行機のトイレに入った女性に、乗客みんなが「一斉…
  • 10
    顧客の経営課題に寄り添う──「経営のプロ」の視点を…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 3
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 4
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 5
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 6
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 7
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 8
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 9
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 10
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中