ニュース速報

ワールド

英EU通商交渉、合意なしの確率のほうが高い─欧州委員長=当局者

2020年12月11日(金)19時41分

12月11日、 欧州委員会のフォンデアライエン委員長(写真)は英国とEUの通商交渉について、合意が成立しない可能性のほうが高いとの認識を欧州連合(EU)首脳会議で示した。ブリュッセルで11月代表撮影(2020年 ロイター)

[ブリュッセル 11日 ロイター] - 欧州委員会のフォンデアライエン委員長は11日、英国とEUの通商交渉について、合意が成立しない可能性のほうが高いとの認識を欧州連合(EU)首脳会議で示した。

当局者が匿名を条件に明らかにした。

同委員長は、2日目のEU首脳会議の冒頭、英国のEU離脱問題について10分弱演説。

同当局者によると、同委員長は「状況は厳しい。大きな障害が残っている」とし「合意が成立しない確率は合意が成立する確率よりも高い。合意が可能かどうかは13日までに分かる」と述べた。

英国のジョンソン首相も10日、EUとの通商交渉で合意できない可能性が高いとの考えを示した。

ジョンソン首相とフォンデアライエン欧州委員長は9日、双方には依然として「極めて大きな溝」があるとの認識で一致。「確固とした決定」を13日まで持ち越すことで合意した。

市場は合意なき離脱のリスクを織り込み始めており、ポンドと株価が下落。インプライド・ボラティリティーは上昇している。ポンドは対ドルで一時0.8%安の1ポンド=1.3190ドルに下落。その後はやや戻している。

合意なき離脱となれば、欧州北部の経済が打撃を受け、金融市場に衝撃が走るとみられている。国境で混乱が起き、サプライチェーンに悪影響が出ることも予想される。

大手投資銀行の大半は、依然として合意成立が基本シナリオだと分析しているが、一部の投資家はEU離脱の是非を問う2016年の国民投票で予想に反して離脱が決まったことを思い起こしている。

EUの一部の外交関係者は、ジョンソン首相の発言について、譲歩を引き出すための駆け引きとみているが、複数の英当局者はEUの要求を受け入れることはできないと主張している。

英国のダウデン文化相はスカイ・ニュースに、合意成立の可能性は残されているが、英国の指導者がEU側の要求をのむことはないと述べた。

英国では10日、ドーバー港に向かうトラックの大渋滞が起きている。

イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は会見で、中銀の力には限界があり、移行期間終了後の金融市場の混乱をすべて回避するのは難しいとの認識を示した。

*総裁の会見を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン作戦「目標達成まで継続」、核能力阻止へ=イス

ワールド

ウクライナ和平協議、今週開催の見方崩さず ゼレンス

ワールド

トランプ氏、イラン核・ミサイル計画阻止へ攻撃命令 

ビジネス

米ISM製造業景気指数、2月ほぼ横ばいの52.4 
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医師が語る心優先の健康法
  • 2
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 5
    ドバイの空港・ホテルに被害 イランが湾岸諸国に報…
  • 6
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 7
    人気の女性インフルエンサー、「直視できない」すご…
  • 8
    【台湾侵攻は実質不可能に】中国軍粛清で習近平体制…
  • 9
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 10
    【トランプ関税はまだ序章】新関税で得する国・損す…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 3
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 9
    「若い連中は私を知らない」...大ヒット映画音楽の作…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中