ニュース速報

ワールド

ブラジル中銀、20年GDP見通しを5%減に上方改定

2020年09月25日(金)00時02分

ブラジル中央銀行は24日に公表した四半期インフレ報告で、第3・四半期に新型コロナウイルス危機による打撃が和らいだことを受け、2020年の国内総生産(GDP)見通しを当初の6.4%減から5.0%減に上方改定した。リオデジャネイロで16日撮影(2020年 ロイター/RICARDO MORAES)

[ブラジリア 24日 ロイター] - ブラジル中央銀行は24日に公表した四半期インフレ報告で、第3・四半期に新型コロナウイルス危機による打撃が和らいだことを受け、2020年の国内総生産(GDP)見通しを当初の6.4%減から5.0%減に上方改定した。政府や市場の見通しに近づいた。

21年のGDP見通しは3.9%増としたが、「通常より不透明感が高い」とした上、安定的に回復するためには財政・経済改革が「必須」との見方を示した。

中銀は来年の見通しは改革の継続次第だとし、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が和らぎ、交通や消費がコロナ前の水準に徐々に戻ることも想定していると述べた。

今年のGDP見通しは、政府が4.7%減、中銀の最新エコノミスト調査は平均5.1%減となっている。

物価について中銀は、食品の値上がりで短期的には大幅に上昇するが、その後和らぐとの見通しを示した。年内に2.85%上昇に達するとした。

一方、長期的には依然として、物価目標である20年の4.0%上昇と21年の3.75%上昇に届かないとの見方を示した。

報告書で想定した全4シナリオで20年の物価見通しは2.1%上昇だった。21年は2.6─3.0%上昇。22年は3.1─3.8%上昇と、この年の物価目標である3.5%上昇を超える見込み。

23年は4シナリオ全てで3.3─4.6%と、同年の目標である3.25%上昇を超える。

20年GDP見通しの内訳は、生産業が4.7%減と、3カ月前の前回予想の8.5%減から上方改定した。設備投資は6.6%減と、13.8%減から改定。経済活動の3分の2を占めるサービス業は前回同様5%を超える落ち込みとなると試算した。

21年の経常収支の赤字額はGDPの1.1%を占める167億ドル、貿易黒字は527億ドル、外国直接投資の流入額は652億ドルと試算した。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米GDP、第1四半期は+1.6%に鈍化 2年ぶり低

ビジネス

ロイターネクスト:米第1四半期GDPは上方修正の可

ワールド

プーチン氏、5月に訪中 習氏と会談か 5期目大統領

ワールド

仏大統領、欧州防衛の強化求める 「滅亡のリスク」
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 8

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 9

    自民が下野する政権交代は再現されるか

  • 10

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中