ニュース速報

ワールド

WHOの新型コロナ起源調査チーム、武漢の研究者と広範な討議

2020年08月04日(火)23時34分

世界保健機関(WHO)報道官は4日、新型コロナウイルスの起源を検証するためにWHOが中国に派遣した専門家チームが、感染が初めて確認された湖北省武漢市の研究者と「広範にわたる討議」を行ったと明らかにした。ジュネーブで5月撮影(2020年 ロイター/DENIS BALIBOUSE)

[ジュネーブ 4日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)報道官は4日、新型コロナウイルスの起源を検証するためにWHOが中国に派遣した専門家チームが、感染が初めて確認された湖北省武漢市の研究者と「広範にわたる討議」を行ったと明らかにした。

WHOは疫学と動物防疫の専門家2人で構成する先遣調査チームを中国に派遣。3週間にわたり中国に滞在し、新型ウイルス感染症(COVID-19)を引き起こす「SARS─CoV2」の起源のほか、他の動物から人にうつった経緯について調べるためのより広範な国際調査団の派遣に準備を整えた。

クリスチャン・リンドマイアー報道官は記者団に対し、先遣チームは武漢市のウイルス専門家や研究者とビデオ会議などを行ったと表明。「中国の研究者と広範な討議を行い、疫学研究のほか、生物学と遺伝子学上の分析、動物防疫研究について最新のデータを受け取った」と述べた。

ただ、本格的な調査団派遣の具体的な日程については明らかにしなかった。

トランプ米大統領は新型ウイルスの起源は武漢市のウイルス研究所と指摘するが、具体的な証拠は示しておらず、米国の情報機関などは自然環境の中で発生したとの見方を示している。こうした中、本格的な調査団から米国の研究者が排除されれば新たな問題となるほか、中国政府がどの程度、調査団にアクセスを許容するかも注目されている。

WHOで緊急事態対応部門を統括するマイケル・ライアン氏は3日、「武漢市で初めて感染が確認されたことは、武漢市でウイルスが他の動物から人にうつったことを必ずしも示しているわけではない」と述べている。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

FRB理事にミラン氏、米上院が僅差で承認

ワールド

ロシアの凍結資産を奪う国の責任追及=メドベージェフ

ワールド

ロシア・ベラルーシ合同軍事演習、米軍将校が視察

ワールド

クックFRB理事の解任認めず、米控訴裁が判断
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 7
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中