ニュース速報

ワールド

訂正-コロナ再拡大の米南部3州、知事と地元当局が衝突 制限措置巡り

2020年07月22日(水)11時34分

新型コロナウイルス感染再拡大に歯止めがかからない米テキサス、フロリダ、ジョージア3州で21日、厳格な制限措置の導入を訴える地元当局者とそれに反対する州知事の間で衝突が起きている。写真はジョージア州のケンプ知事(左)とトランプ大統領。アトランタで15日撮影(2020年 ロイター/Jonathan Ernst)

[アトランタ 21日 ロイター] - 新型コロナウイルス感染再拡大に歯止めがかからない米テキサス、フロリダ、ジョージア3州で21日、厳格な制限措置の導入を訴える地元当局者とそれに反対する州知事の間で衝突が起きている。

米国の新型コロナ感染症による死者は2週間連続で増加。感染者も7週連続で増加している。ロイターの算出によると、7月に入り32州で1日の新規感染者数がこれまでの最多を記録した。

フロリダ、ジョージア両州では前日に新型コロナ感染症による入院者が最多に達した。テキサス州でも週末に入院者が1万0600人と最多を更新した。

テキサス州のアボット知事はこの日、ヒダルゴ郡が求める住民への外出自粛要請を退け、マスク着用やソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)の維持で十分との認識を示した。同郡では過去1週間で感染者が59%増加し、死者も倍増した。

ジョージア州では、同州最大都市アトランタ市民に公共の場でマスク着用を義務付けたボトムズ市長とケンプ知事の対決が続く。ケンプ知事はボトムズ市長を提訴した。

フロリダ州では、8月に学校の全面再開を命じたデサンティス知事を相手取り、教員組合が訴訟を起こした。同州では過去7日間中6日、1日当たりの新規感染者が1万人超となっているほか、先週には新型コロナ検査の陽性率が平均19%に達し、市中感染が起きていることを示唆した。

フロリダ、ジョージア両州では、州全体でのマスク着用は義務化されていない。テキサス州のアボット知事は今月(訂正)、大半の郡で義務化した。

ニューヨーク州のクオモ知事はこの日、新型コロナ感染が再拡大しているアラスカ、デラウェア、インディアナ、メリーランド、ミズーリ、モンタナ、ノースダコタ、ネブラスカ、バージニア、ワシントンの10州からの訪問者に対し、14日間の隔離を義務付ける方針を表明した。

これまで隔離の対象となっていたミネソタ州は外れ、計31州からの訪問者が対象となる。

国内で新型コロナ感染者および死者が増加しているものの、トランプ大統領はこの日に再開する記者会見で新型コロナ対応の成果をアピールし、ワクチン開発などに関する明るい情報を強調する見通し。朝方にはツイッターへの投稿で「中国ウイルスに関し、フェイク(偽)ニュースでは耳にすることのない情報を伝える。他の大半の国が苦しんでいる一方、われわれの状況は良好だ。他のほとんどの国ができなかったことをわれは成し遂げた!」と述べた。

*本文7段落目の「先月」を「今月」に訂正しました

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米テキサス州洪水の死者32人に、子ども14人犠牲 

ビジネス

アングル:プラダ「炎上」が商機に、インドの伝統的サ

ワールド

イスラエル、カタールに代表団派遣へ ハマスの停戦条

ワールド

EU産ブランデー関税、34社が回避へ 友好的協議で
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚人コーチ」が説く、正しい筋肉の鍛え方とは?【スクワット編】
  • 4
    孫正義「最後の賭け」──5000億ドルAI投資に託す復活…
  • 5
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 6
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 7
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 8
    「詐欺だ」「環境への配慮に欠ける」メーガン妃ブラ…
  • 9
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 10
    「登頂しない登山」の3つの魅力──この夏、静かな山道…
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 4
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 5
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 6
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 7
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 8
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とん…
  • 9
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 10
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 9
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 10
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中