ニュース速報

ワールド

EU、中国の香港法制「深く懸念」 対中戦略厳格化で合意

2020年05月30日(土)00時34分

欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は29日、中国全国人民代表大会(全人代)が反体制活動を禁じる「香港国家安全法」の導入を決定したことについて、EUは「深く懸念している」と述べ、EU外相理事会が対中戦略の厳格化で合意したことを明らかにした。26日撮影(2020年 ロイター/Olivier Hoslet)

[ブリュッセル 29日 ロイター] - 欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は29日、中国全国人民代表大会(全人代)が反体制活動を禁じる「香港国家安全法」の導入を決定したことについて、EUは「深く懸念している」と述べ、EU外相理事会が対中戦略の厳格化で合意したことを明らかにした。

ボレル上級代表はテレビ会議形式で実施された外相理事会後の記者会見で、香港国家安全法の導入は香港の高度の自治を認める「一国二制度」が阻害される「深刻なリスク」と指摘。「EUと中国の関係は相互の尊重と信頼に基づいているが、今回の決定はこれに疑問を呈するものだった」とし、「香港の自治は大幅に弱体化された」と述べた。

また、各国外相は中国が香港の自由を制限しようとしていることに「深刻な懸念」を示し、対中政策の厳格化で合意したと表明。「中国とオープンで率直な対話を行う必要があり、EUにはその用意がある」としながらも、市場アクセスなどを巡り「交渉は進展していない」と述べた。

各国政府はその後、ボレル上級代表の発言内容を反映した声明を発表。全人代の決定は「中国が国際的なコミットメントを順守するのか、一段と大きな疑問を呈するものだった」とした。英、米、オーストラリア、カナダの4カ国は28日、全人代の決定を非難する共同声明を発表している。

EUの執行機関である欧州委員会は来月、公開入札への中国のアクセスを制限する方法などに関するガイドラインを策定する見通し。また、9月14日にドイツのライプチヒで開催される予定のEU・中国首脳会議について、独外交筋は延期される可能性があると示唆。独政府報道官はこの件に関するコメントを控えている。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

メキシコは利下げ打ち止め近い=中銀総裁

ワールド

豪、16歳未満SNS禁止法の順守状況巡り大手各社を

ビジネス

2月完全失業率は2.6%に改善、有効求人倍率1.1

ワールド

米国防長官のブローカー、イラン攻撃前に巨額の防衛関
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思われるドローンの攻撃を受け大炎上
  • 4
    アリサ・リュウの自由、アイリーン・グーの重圧
  • 5
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 6
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 7
    ビートルズ解散後の波乱...「70年代のポール・マッカ…
  • 8
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 9
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 10
    ヒドラのように生き延びる...イランを支配する「革命…
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 5
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 6
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 7
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 10
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中