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伊五つ星運動のディマイオ党首が辞任、連立政権の不安定性増大
イタリア連立政権の一角を担う「五つ星運動」のディマイオ党首が22日、党首を辞任した。写真はローマで昨年10月撮影(2020年 ロイター/Alberto Lingria)
[ローマ 22日 ロイター] - イタリア連立政権の一角を担う「五つ星運動」のディマイオ党首が22日、党首を辞任した。党内の分断が鮮明になる中での党首辞任を受け、不安定な連立政権の先行き不透明性が増大した。
ディマイオ氏は党員に対し「五つ星運動の党首としての辞表を提出するために今日、ここに来た」と表明。新党首が選出されるまで、党の内務規定部門を率いるビト・クリミ氏が暫定党首を務めることを明らかにした。五つ星運動は向こう数カ月以内に党大会を開き新党首を選出する。
クリミ氏はディマイオ氏の辞任は政府の安定性に影響を与えないと強調。コンテ首相も同様の声明を発表した。
これに先立ち複数の新聞は、連立政権で外相を務めるディマイオ氏が午前中に閣僚を務める五つ星のメンバーと面会し、午後に党の会合で辞任を発表する見通しと報じていた。
ディマイオ氏は引き続き外相を務める見込み。
ディマイオ氏の党首辞任が政権崩壊につながるとは予想されていないが、党内の亀裂が鮮明となった形。五つ星では離反者が増え、支持率も落ち込んでいる。
政治リスクコンサルティング会社ポリシー・ソナールを率いるフランチェスコ・ガリエッティ氏は、「ディマイオ氏の辞任は連立政権の先行きにとって非常に不吉な前兆だ。民主党(PD)は再構築を進めていると発表したばかり。イタリアでは家が火に包まれているときにしか党首辞任や党内改革は起きない」と述べた。
*内容を追加しました。