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第2四半期のシンガポールGDP、前期比年率+0.6%に下方改定
8月13日、シンガポール通産省が発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)改定値は、季節調整済みで前期比年率0.6%増と、速報値(1.0%増)から下方改定され、市場予想も下回った。写真はシンガポールのビジネス街のビル群と観光客。5月に撮影(2018年 ロイター/Edgar Su)
[シンガポール 13日 ロイター] - シンガポール通産省が発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)改定値は、季節調整済みで前期比年率0.6%増と、速報値(1.0%増)から下方改定され、市場予想も下回った。
ロイター調査のアナリスト予想中央値は1.3%増だった。
第2・四半期のGDPは前年比で3.9%増と、速報値の3.8%増から若干の上方改定となったが、予想中央値の4.1%を下回る伸びだった。
通産省は第1・四半期GDPも改定。成長率は前期比で1.5%から2.2%に、前年比で4.3%から4.5%にそれぞれ上方改定された。
同省は米国と主要貿易相手国との報復関税の応酬や世界の金融環境の引き締まりを背景に、「シンガポール経済の拡大ペースは2018年下半期に鈍る見通し」とした。ただ、通年の成長率予想は2.5─3.5%に据え置いた。
シンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)のジャクリーン・ロー副長官は13日、記者団に対し「2018年下半期の成長見通し引き下げは予想されたことであり、MASの基礎評価でも考慮されている」と語り、「緩やかなインフレ圧力は継続すると見込まれる。現在の金融政策のスタンスは適切だ」と付け加えた。
副長官はコアインフレ率について、18年の中銀の予想レンジ(1─2%)の上半分になると予想している。
MASは今年4月に6年ぶりに金融政策を引き締めた。
アナリストらはMASの見通しについて、慎重だが10月に追加引き締めが実施される可能性は排除されないと指摘。
OCBCのトレジャリーリサーチ責任者、セリーナ・リン氏はロイターに「第2・四半期の数値の下方改定は幾分期待外れだったが、MASが見解を根本的に変えることはないだろう。依然MASに引き締め余地を与える内容だ」と述べた。
同氏は「下半期に経済が減速したとしても、年3%(の伸び率)はなお保証されているようであり、動揺する内容ではない」としている。
*内容を追加しました。