アメリカン航空、今年の業績見通しを撤回 関税などで需要予測困難

アメリカン航空 は24日、不透明な関税と政府支出による裁量支出への懸念から旅客需要を予測することが困難とし、今年の業績見通しを撤回した。ワシントンの空港で1月撮影(2025年 ロイター/Jeenah Moon/File Photo)
[24日 ロイター] - 米アメリカン航空は24日、2025年通期業績見通しを撤回した。既にデルタ航空やサウスウエスト航空、アラスカ航空なども通期見通しを取り下げており、世界的な貿易戦争に起因する消費者の不安感の高まりが、米航空業界にとって新型コロナウイルスのパンデミック以来の大きな不確実性をもたらしている様子がうかがえる。
消費者はトランプ大統領の関税政策が米国の景気後退を招くのではないかと警戒。こうした環境下で、旅行など不要不急の支出は抑えられかねない。
アメリカン航空のロバート・アイソム最高経営責任者(CEO)は「市場における経済的不確実性が需要を圧迫し、当社の第1・四半期業績と第2・四半期見通しに影響を及ぼした」と説明した。
この日発表した第2・四半期の調整後1株利益見通しは0.50─1ドル。LSEGがまとめたアナリスト予想は0.99ドルだった。
第1・四半期の調整後1株損益は0.59ドルの赤字で、アナリスト予想(0.65ドルの赤字)に比べ赤字幅は小さくなった。