ニュース速報
ビジネス

米FRB、「政治的独立」で信頼構築=フィラデルフィア連銀総裁

2025年04月23日(水)00時21分

米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は、政治的独立が、現在FRBが持つ最大の力の一つになっていると述べた。2023年、ジャクソンホールで撮影(2025年 ロイター/Ann Saphir)

Michael S. Derby

[ニューヨーク 22日 ロイター] - 米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は22日、米連邦準備理事会(FRB)が政治的に独立し、可能な限り客観的であろうとすることで長い時間をかけて築き上げてきた信頼が、現在FRBが持つ最大の力の一つになっているとの考えを示した。

トランプ米大統領は21日、金利が即座に引き下げられなければ米経済は減速する可能性があるとし、パウエル議長に対し早期利下げを改めて要求。17日には、パウエル氏は利下げを行わないことで「政治的な駆け引きをしている」と非難し、「私が彼を辞めさせたいと思えば、即座にそうできる」と述べていた。 

こうした中、ハーカー氏はこの日の講演で金融政策に言及せず、「FRBが長い時間をかけて築いてきた信頼は、FRBにとって極めて貴重な資産になっている。われわれが行うこと、われわれが発信することは、その場しのぎのものではない」と指摘。こうした信頼は「政治的に独立し、可能な限り客観的であろうとすることで」長い時間をかけて構築されてきたと語った。

ハーカー氏はこれとは別に経済的流動性に関する論説で、実際の貧困レベルが過小評価されている可能性があると指摘。貧困ラインの2倍の収入がある家庭でも、経済的な困難に直面している可能性があるとし、「低所得世帯の経済的安定性を測定する従来の方法はもはや機能していない可能性がある」とした。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

GMメキシコ工場で生産を数週間停止、人気のピックア

ビジネス

米財政収支、6月は270億ドルの黒字 関税収入は過

ワールド

ロシア外相が北朝鮮訪問、13日に外相会談

ビジネス

アングル:スイスの高級腕時計店も苦境、トランプ関税
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「裏庭」で叶えた両親、「圧巻の出来栄え」にSNSでは称賛の声
  • 2
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    アメリカを「好きな国・嫌いな国」ランキング...日本…
  • 5
    セーターから自動車まで「すべての業界」に影響? 日…
  • 6
    トランプはプーチンを見限った?――ウクライナに一転パ…
  • 7
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、…
  • 8
    『イカゲーム』の次はコレ...「デスゲーム」好き必見…
  • 9
    【クイズ】日本から密輸?...鎮痛剤「フェンタニル」…
  • 10
    日本人は本当に「無宗教」なのか?...「灯台下暗し」…
  • 1
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 2
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 3
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 6
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 7
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 8
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 9
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 10
    孫正義「最後の賭け」──5000億ドルAI投資に託す復活…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中