ニュース速報
ビジネス

米中古住宅販売、2月4.2%増 予想外に増加も今後は伸び抑制か

2025年03月21日(金)01時55分

全米リアルター協会(NAR)が20日に発表した2月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比4.2%増の426万戸となった。写真は2024年3月、カリフォルニア州サンマルコスで撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)

[ワシントン 20日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が20日に発表した2月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比4.2%増の426万戸となった。予想外に増加したものの、経済不透明感の高まりを背景に今後の伸びは抑制される可能性がある。

ロイターがまとめた市場予想は395万戸だった。前年同月比は1.2%減だった。

NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は「住宅購入者は徐々に市場に参入しつつある」と指摘。住宅ローン金利にはあまり変化はないものの、在庫と選択肢が増えたことで、抑制されていた住宅需要が解放されていると述べた。

30年固定住宅ローンの平均金利は3月中旬までに約6.65%まで低下したものの、今後の経済見通しには暗雲が立ち込める。

トランプ米大統領の二転三転する貿易政策を背景に消費者および企業の景況感は低下しており、同政権が進める連邦政府の支出・職員の大幅削減も住宅市場の重しとなる可能性がある。

2月の中古住宅在庫は前月比5.1%増の124万戸。前年同月比は17.0%増だった。

中古住宅の中央値価格は前年同月比3.8%上昇し、39万8400ドルと、同月としては過去最高を記録した。

販売ペースに基づく在庫の消化期間は3.5カ月。前年同月は3.0カ月だった。健全な需給バランスは4─7カ月とされている。

住宅が市場に出ていた期間は42日。前年同月は38日だった。

初回住宅購入者の割合は31%。前年同月は26%だった。

現金のみによる販売の割合は32%で、前年同月の33%から低下。投げ売り物件などは3%と、近年の水準である2%前後から上昇傾向にある。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

台湾中銀、政策金利据え置き 成長予想引き上げも関税

ワールド

現代自、米国生産を拡大へ 関税影響で利益率目標引き

ワールド

仏で緊縮財政抗議で大規模スト、80万人参加か 学校

ワールド

中国国防相、「弱肉強食」による分断回避へ世界的な結
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 3
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 4
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中