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不動産融資や金利変動踏まえた収益など重点項目=24年度日銀考査方針

2024年03月12日(火)17時42分

 3月12日 日銀は12日、2024年度の金融機関に対する考査方針を公表し、重点項目として不動産関連貸し出しや住宅ローン審査、イールドカーブ(利回り曲線)見通しを踏まえた収益見通しや有価証券の運用等の経営戦略などを挙げた。写真は日銀の建物で、2017年9月に都内で撮影(2024年 ロイター/Toru Hanai)

Yoshifumi Takemoto

[東京 12日 ロイター] - 日銀は12日、2024年度の金融機関に対する考査方針を公表し、重点項目として不動産関連貸し出しや住宅ローン審査、イールドカーブ(利回り曲線)見通しを踏まえた収益見通しや有価証券の運用等の経営戦略などを挙げた。

不動産貸し出しは増加傾向にあり、入口審査などの体制を確認する。買収先の資産などを含めた資金調達によるLBOファイナンスに関する審査体制なども重点項目として挙げた。

このほか、有価証券評価損や金利リスクの拡大等を踏まえた経営体力の管理状況、経営支援必要先への取り組み状況なども重点項目に挙ている。サイバーセキュリティ確保や事故発生時の復旧体制なども確認する。

事業リスクが大きい大口債務者に対する実態把握状況なども点検する。人手不足が課題の地域金融機関に対して営業推進体制の整備状況などについてもヒアリングを行う。

ほぼ1年前に経営破綻した米シリコンバレー銀の事例などを踏まえ、オンラインバンキングを通じた預金流出のリスクに関する対応方針も確認する。

23年度の考査で預金の減少傾向について要因分析が不十分だった地域金融機関などについても背景分析や対応策の実効性などについて考査を実施する。

ロイター
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