ニュース速報
ビジネス

NY外為市場=ドル下落、FOMC議事要旨受け

2024年02月22日(木)06時37分

ニューヨーク外為市場では、ドル指数が下落した。米連邦準備理事会(FRB)が公表した議事要旨では、予想されていた通りに、尚早な利下げに対する懸念が示されていたことが分かった。2023年3月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 21日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドル指数が下落した。米連邦準備理事会(FRB)が公表した議事要旨では、予想されていた通りに、尚早な利下げに対する懸念が示されていたことが分かった。

1月30日─31日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、政策担当者はインフレ率を目標とする2%に戻すために制約的な金融政策スタンスを維持しなくてはならない期間を巡る不確実性を強調。大半の参加者が政策スタンスを緩和する動きが速すぎることのリスクを指摘した。

短期金融市場では、FRBは6月に利下げに着手すると予想されている。

UBS(ニューヨーク)の外為ストラテジスト、ワシーリー・セレブリアコフ氏はFOMC議事要旨について「FRB当局者は進展を注視しているものの、まだ(結論に)至っていないというのが全体的なメッセージだった」と語った。

このところの米経済指標を巡っては、1月の消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)が予想を上回って伸びたことを受け、FRBはより長期にわたり金利を高水準にとどめるとの見方が台頭。一方、1月の小売売上高などが軟調だったことで、ドルが下落するなどの動きも出た。

CIBCキャピタル・マーケッツ(トロント)の北米外為戦略責任者、ビパン・ライ氏は「これから入手されるデータを巡る不透明感が高いため、ドルにやや圧力がかかっている」と述べた。

リッチモンド地区連銀のバーキン総裁もこの日、予想以上の伸びとなった1月のCPIとPPIは今後のFRBの金利決定を複雑なものにしていると述べている。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.04%安の104.00。

ユーロ/ドルは0.1%高の1.0815ドル。

ドル/円は0.13%高の150.19円。

英ポンド/ドルは0.11%高の1.2632ドル。英国立統計局(ONS)が発表した1月の財政収支は過去最高の167億ポンド(210億8000万ドル)の黒字だった。

暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが1.96%安の5万1028ドル。

ドル/円 NY午後4時 150.19/150.22

始値 150.05

高値 150.39

安値 149.94

ユーロ/ドル NY午後4時 1.0815/1.0819

始値 1.0797

高値 1.0824

安値 1.0797

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:トランプ氏なら強制送還急拡大か、AI技術

ビジネス

アングル:ノンアル市場で「金メダル」、コロナビール

ビジネス

為替に関する既存のコミットメントを再確認=G20で

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型ハイテク株に買い戻し 利下
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ暗殺未遂
特集:トランプ暗殺未遂
2024年7月30日号(7/23発売)

前アメリカ大統領をかすめた銃弾が11月の大統領選挙と次の世界秩序に与えた衝撃

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理由【勉強法】
  • 2
    BTS・BLACKPINK不在でK-POPは冬の時代へ? アルバム販売が失速、株価半落の大手事務所も
  • 3
    【夏休み】お金を使わないのに、時間をつぶせる! 子どもの楽しい遊びアイデア5選
  • 4
    キャサリン妃の「目が泳ぐ」...ジル・バイデン大統領…
  • 5
    地球上の点で発生したCO2が、束になり成長して気象に…
  • 6
    カマラ・ハリスがトランプにとって手ごわい敵である5…
  • 7
    トランプ再選で円高は進むか?
  • 8
    拡散中のハリス副大統領「ぎこちないスピーチ映像」…
  • 9
    中国の「オーバーツーリズム」は桁違い...「万里の長…
  • 10
    「轟く爆音」と立ち上る黒煙...ロシア大規模製油所に…
  • 1
    正式指名されたトランプでも...カメラが捉えた妻メラニアにキス「避けられる」瞬間 直前には手を取り合う姿も
  • 2
    すぐ消えると思ってた...「遊び」で子供にタトゥーを入れてしまった母親の後悔 「息子は毎晩お風呂で...」
  • 3
    月に置き去りにされた数千匹の最強生物「クマムシ」、今も生きている可能性
  • 4
    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…
  • 5
    「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理…
  • 6
    【夏休み】お金を使わないのに、時間をつぶせる! 子…
  • 7
    ブータン国王一家のモンゴル休暇が「私服姿で珍しい…
  • 8
    「失った戦車は3000台超」ロシアの戦車枯渇、旧ソ連…
  • 9
    「宇宙で最もひどい場所」はここ
  • 10
    ウクライナ南部ヘルソン、「ロシア軍陣地」を襲った…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    ウクライナ南部ヘルソン、「ロシア軍陣地」を襲った猛烈な「森林火災」の炎...逃げ惑う兵士たちの映像
  • 3
    ウクライナ水上ドローン、ロシア国内の「黒海艦隊」基地に突撃...猛烈な「迎撃」受ける緊迫「海戦」映像
  • 4
    ブータン国王一家のモンゴル休暇が「私服姿で珍しい…
  • 5
    正式指名されたトランプでも...カメラが捉えた妻メラ…
  • 6
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 7
    すぐ消えると思ってた...「遊び」で子供にタトゥーを…
  • 8
    月に置き去りにされた数千匹の最強生物「クマムシ」…
  • 9
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 10
    「どちらが王妃?」...カミラ王妃の妹が「そっくり過…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中