ニュース速報

ビジネス

バイナンスCEO、顧客資産110億ドル受領 トンネル会社経由で

2023年06月08日(木)11時48分

暗号資産(仮想通貨)交換業最大手バイナンスの趙長鵬最高経営責任者(CEO)の支配下で、英バージン諸島に拠点を置く貿易会社メリット・ピークが、バイナンスの顧客資産約110億ドルを、顧客預金受け取りのためにインド洋の島国セーシェルで設立された企業を通じて受け取っていたことが分かった。写真は趙氏。2022年6月、フランスのパリで撮影(2023年 ロイター/Benoit Tessier)

[ロンドン 7日 ロイター] - 暗号資産(仮想通貨)交換業最大手バイナンスの趙長鵬最高経営責任者(CEO)の支配下で、英バージン諸島に拠点を置く貿易会社メリット・ピークが、バイナンスの顧客資産約110億ドルを、顧客預金受け取りのためにインド洋の島国セーシェルで設立された企業を通じて受け取っていたことが分かった。米証券取引委員会(SEC)が6日に米裁判所に提出した書類で判明した。

SECは5日、違法行為の疑いでバイナンスと趙氏を提訴。6日にはバイナンスの米国資産の凍結を裁判所に求めた。

SECは13件の提訴で、バイナンスと趙CEOが、メリット・ピークと、趙氏が支配する別の貿易会社シグマ・チェーンを用いて、企業の資金と顧客資産をどんぶり勘定にして「好きなように」使っていたと主張。顧客資産がリスクにさらされたとしている。

6日のSECの提出書類によると、メリット・ピークが2019─21年に受け取った資金計220億ドルは、大半がバイナンスとその米関連会社のものだった。

このうち110億ドルはセーシェルを拠点とする、やはり趙氏の支配下にある企業キー・ビジョン・デベロップメントから送られた。

ロイターは5月に、キー・ビジョンとメリット・ピーク、さらにはバイナンスの持ち株会社バイナンス・ホールディングスが、バイナンスの金融ネットワークの中核を形成していたと報じた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル、ガザ地区最大都市ガザ市に地上侵攻 国防

ワールド

米、自動車部品に対する新たな関税検討へ 国家安保上

ビジネス

米8月小売売上高0.6%増、3カ月連続増で予想上回

ビジネス

米8月製造業生産0.2%上昇、予想上回る 自動車・
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 2
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがまさかの「お仕置き」!
  • 3
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる」飲み物はどれ?
  • 4
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 7
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 8
    「なにこれ...」数カ月ぶりに帰宅した女性、本棚に出…
  • 9
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中