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中国の世界経済けん引「再登板」、ダボス会議で期待の声相次ぐ

スイスのダボスで開催されている世界経済フォーラム(WEF)では、「ゼロコロナ政策」を終了させた中国が世界経済を再びけん引し深刻なリセッション回避につなげると期待する声が上がった。会場で16日撮影。(2023年 ロイター/Arnd Wiegmann)
[フランクフルト 17日 ロイター] - スイスのダボスで開催されている世界経済フォーラム(WEF)では、「ゼロコロナ政策」を終了させた中国が世界経済を再びけん引し深刻なリセッション回避につなげると期待する声が上がった。
香港株式市場を運営する香港取引所のローラ・チャー(史美倫)会長は「中国の再開は大きな出来事で、成長の重要な原動力になるだろう」と述べた。アジアは中国はもとよりインドやインドネシアなど強い経済力を持つ新興国を擁しており、アジアが成長をもたらす地域になると指摘した。
他にも、中国が世界経済回復の鍵を握るとの意見が出た。
S&Pグローバル社の社長兼最高経営責任者(CEO)のダグラス・ピーターソン氏は、パネルディスカッションで、「貯蓄や需要の蓄積があり、今年は中国が非常に力強い成長を見せることになる」と予想した。
米国、欧州、英国について、ピーターソン氏は、なお「非常に穏やかな」景気後退を予想するものの、通年ではプラス成長を予想。
「強い労働市場は、いわゆる不況とは合致しない。労働市場は世界のほぼ全域で強い」と述べた。
クレディ・スイスのアクセル・レーマン会長は、米国がリセッションを回避できると期待する一方で中国経済を有望視する。
「現在の中国の成長予測は4.5%だが、個人的には、いつそれを上回っても驚かない」と述べた。