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スペインの銀行、景気減速で引当金積み増し必要に=中銀総裁
9月4日、スペイン中央銀行のデコス総裁は、景気減速とエネルギー高騰で家計・企業がすでに打撃を受けており、国内銀行はリスクを注視し潜在的な損失に備えて引当金を増やすことが必要になると述べた。マドリードで4月撮影(2022年 ロイター/Susana Vera)
[マドリード 4日 ロイター] - スペイン中央銀行のデコス総裁は4日、景気減速とエネルギー高騰で家計・企業がすでに打撃を受けており、国内銀行はリスクを注視し潜在的な損失に備えて引当金を増やすことが必要になると述べた。
高インフレ、金融状況の引き締まり、不透明感の増大といった非常に複雑なマクロ金融情勢が、すでに第3・四半期の国内経済活動の鈍化と今後数四半期の成長予測の全般的な下方修正につながっていると指摘。
銀行部門のスタート地点は良好だが「リスクが急激に悪化し、新たなストレスシナリオにつながる可能性があり、警戒とリスクの注視が必要だ」と述べた。
エネルギー価格が上昇し国際貿易のボトルネックが続くことにより、物価がさらに上昇し一段の金融引き締めが行われるという新たなマクロ経済状況では、銀行が3年間で受ける影響は差し引きマイナスになる可能性があると指摘した。
こうしたシナリオでは、資本計画や引き当ての方針に「非常に注意」し、最終的には潜在的な損失に備えて引当金を積み増す必要があると語った。
インフレで銀行の営業経費が増加する可能性があるとも指摘した。
1─2年というやや長い期間で見た場合、現況からみて家計や企業の債務履行能力に及ぼす悪影響の多くが現実化する恐れがあると述べた。