ニュース速報

ビジネス

「ザラ」のインディテックス、秋に再値上げへ 上期は大幅増収増益

2022年09月15日(木)13時24分

 9月14日、「ザラ」などのファッションブランドを展開するスペインのアパレル大手インディテックスのイグナシオ・フェルナンデス最高財務責任者(CFO)は上期(2─7月)決算発表会見で、コスト上昇のためこの秋に再び値上げする計画を発表した。写真はザラの店舗。マドリードで4月撮影(2022年 ロイター/Juan Medina)

[マドリード 14日 ロイター] - 「ザラ」などのファッションブランドを展開するスペインのアパレル大手インディテックスのイグナシオ・フェルナンデス最高財務責任者(CFO)は14日の上期(2─7月)決算発表会見で、コスト上昇のためこの秋に再び値上げする計画を発表した。今年の春と夏に続く値上げとなる。

フェルナンデス氏は「われわれは常に安定的な価格方針を考えている」と述べ、秋の値上げ率は平均で1桁台半ばになると指摘した。

オスカー・ガルシア・マセイラス最高経営責任者(CEO)は自社の売り上げについて、直近の数週間でも増加していると自信を示した。投資家の間では生計費上昇でファッション関連の需要が弱まることが懸念されている。しかし同氏は、自社の長期的な成長の可能性を強く確信しているとも強調した。

インディテックスが春や夏に値上げした頃は、物価上昇に対応する必要が出ていた一方、コロナ禍対応の規制措置の緩和・解除で世界的に休暇用やパーティー用や出社用の衣服購入も増大していた。そうした中でも、UBSのアナリスト分析によると、インディテックスの今年これまでの値上げは競合他社よりも強気だった。

この日発表した決算はアナリスト予想をも上回った。売上高は前年同期比約25%増の148億4000万ユーロ(148億2000万ドル)で、純利益は41%増の17億9000万ユーロ。上期の総利益率は57.9%と、7年ぶりの高利益率だった。

ただ、下期に入った8月1日―9月11日の同社の売り上げ伸び率は為替調整後の年率で11%と、5―7月の15.9%から鈍化している。競合他社では先週時点で、販売量を守るため、既に実施したり計画したりした以上の値上げはもうしないと表明した企業も出ている。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日経平均は続落で寄り付く、米株安と円高で ソフトバ

ワールド

エアバス、12月納入低調 年間目標まで100機超

ワールド

仏上院が来年度予算可決、赤字削減「骨抜き」 さらに

ワールド

映画監督殺害で「トランプ錯乱症」と米大統領投稿、超
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連疾患に挑む新アプローチ
  • 4
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    アダルトコンテンツ制作の疑い...英女性がインドネシ…
  • 7
    「なぜ便器に?」62歳の女性が真夜中のトイレで見つ…
  • 8
    「職場での閲覧には注意」一糸まとわぬ姿で鼠蹊部(…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 1
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 2
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 3
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 4
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 9
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中