ニュース速報

ビジネス

中国10月統計、生産・消費ともに予想超え 不動産減速が先行き圧迫

2021年11月15日(月)14時17分

 11月15日、中国国家統計局が15日に発表した10月の鉱工業生産は、前年同月比で3.5%増加した。写真は天津の工場で9月撮影(2021年 ロイター/Tingshu Wang)

[北京 15日 ロイター] - 中国国家統計局が15日に発表した10月の鉱工業生産は、前年同月比で3.5%増加した。伸び率は前月の3.1%から加速し、ロイターがまとめた予想の3.0%も上回った。

同月の小売売上高は4.9%増。予想は3.5%増、9月は4.4%増だった。

新型コロナウイルス流行に関連した規制や供給不足があったものの、生産と消費は予想を上回る伸びとなった。ただ、不動産セクターの減速が景気見通しを圧迫している。

オックスフォード・エコノミクスのアジア経済担当責任者、ルイス・クイジス氏はノートで「不動産の低迷が業界を圧迫する中、10月の景気モメンタムは弱いままだった」と指摘。「成長の過度な落ち込みを防ぐため、政策当局者がさらなる緩和措置を講じるとわれわれは見ている」とした。

また、需要低迷は単なる供給制約よりも幅広い産業を減速させているとした上で、緩和措置の効果は来年初めにも出始める必要があると付け加えた。

上海保銀投資管理(ピンポイント・アセット・マネジメント)のチーフエコノミスト、張智威氏は「年内の成長は低迷しそうだ。新型コロナの流行で移動制限を強化する都市が増え、11月のサービス部門に悪影響を及ぼしそうだ。不動産セクターの減速は悪化している」と指摘。「(これが)向こう数四半期のマクロ見通しの主要リスク」だと付け加えた。

また「マクロ政策はターニングポイントに近付いていると考えている。投資の低迷トレンドを安定させるため、年末あたりに政府が財政支出を強化するとわれわれは見ている」とした。

統計局の付凌暉報道官は、スタグフレーションの兆候は高水準の国際コモディティー(商品)価格といった短期的要因によって引き起こされていると述べた。

1─10月の固定資産投資は前年同期比6.1%増加した。予想の6.2%をやや下回り、1─9月の7.3%増から減速した。

1─10月の不動産投資は、前年同期比7.2%増加した。1─9月の8.8%増から伸びが鈍化した。不動産販売(床面積ベース)は前年比7.3%増加。1─9月は11.3%増だった。新築着工(床面積ベース)は前年比7.7%減少。1─9月の4.5%減よりも大きな落ち込みとなった。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ2都市にロシアが攻撃、和平協議直後

ビジネス

乳児ボツリヌス症の集団感染、バイハート社の粉ミルク

ワールド

北朝鮮抑止「韓国が主な責任」、米国防総省が関与縮小

ワールド

トランプ政権のEVインフラ助成金停止は違法、米地裁
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な一部」ではないと指摘
  • 3
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 4
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 5
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 8
    コンビニで働く外国人は「超優秀」...他国と比べて優…
  • 9
    老化の9割は自分で防げる...糖質と結び付く老化物質…
  • 10
    3年以内に日本からインドカレー店が消えるかも...日…
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な一部」ではないと指摘
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 6
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 10
    韓国が「モンスター」ミサイルを実戦配備 北朝鮮の…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中