ニュース速報

ビジネス

独GDP速報値、20年はコロナ禍で5%減 予想ほど落ち込まず

2021年01月15日(金)00時22分

ドイツ連邦統計庁は14日、2020年の国内総生産(GDP)が速報値で5.0%減少したと発表した。ドレスデンで昨年12月撮影(2021年 ロイター/MATTHIAS RIETSCHEL)

[ベルリン 14日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁は14日、2020年の国内総生産(GDP)が速報値で5.0%減少したと発表した。新型コロナウイルス感染拡大でマイナス成長となったが、政府による大規模対策が一定の下支え効果を示した。

減少幅は、ロイターがまとめた市場予想の5.1%減、2009年の金融危機時に記録した5.7%減よりも小幅だった。

2020年のGDPは営業日数調整後では5.3%減。

LBBWのアナリスト、ウーベ・ビュルケルト氏は「大惨事の1年だったが、事前に懸念されていたことを考えると、影響は軽微だったと言えるだろう」と述べた。

内訳では、民間消費が6%減。企業の設備投資も大幅に減少した。

輸出は10%近く減少。輸入は8.6%減。ドイツの巨額の貿易黒字、経常黒字が新型コロナの影響で縮小したことを示している。

増加したのは政府支出と建設のみ。政府支出は3.4%増、建物投資は1.5%増だった。

公的部門の財政赤字は1582億ユーロ(1923億1000万ドル)。対GDP比で4.8%だった。2019年の財政収支は525億ユーロの黒字、対GDP比は1.5%だった。

アルトマイヤー経済相は、今年が景気回復の年になるよう政府はできる限りのことをすると述べたが、全体的な成長率は予想より小幅になる可能性があると慎重な姿勢を示した。

昨年10月時点の政府見通しによると、21年の成長率は4.4%。IFO経済研究所は4.2%と予想している。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国粗鋼生産、11月は23年12月以来の低水準 利

ビジネス

吉利汽車、2.84億ドル投じ試験施設開設 安全意識

ワールド

中国とサウジが外相会談、地域・国際問題で連携強化

ビジネス

グーグルがパプアに海底ケーブル敷設へ、豪が資金 中
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 5
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
  • 10
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中