ニュース速報

ビジネス

GoToトラベル、札幌・大阪を除外へ 期間は3週間

2020年11月24日(火)18時19分

 11月24日、政府は、新型コロナウイルスの感染が相当程度拡大している地域に関して、都道府県知事の判断を踏まえGoToトラベルの対象から一定期間除外することを決めた。大阪・道頓堀で3月撮影(2020年 ロイター/Edgard Garrido)

[東京 24日 ロイター] - 政府は、新型コロナウイルスの感染が相当程度拡大している地域に関して、都道府県知事の判断を踏まえGoToトラベルの対象から一定期間除外することを決めた。既に知事が除外を検討している札幌市、大阪市については、24日中にも決定するとみられる。

<発動から3週間の新規予約停止、キャンセル料も負担>

赤羽一嘉国土交通相らによると、感染拡大地域を目的地とする旅行の新規予約の受け付けを停止する。既存の予約についても事業の割引の対象から外す。キャンセル料などは旅行者に負担がかからないようにするという。

GoToからの除外は、一時停止措置が発動されてから3週間の新規予約が対象となる。感染拡大地域発の旅行については対象外となる。

また、予約がキャンセルされたことに伴って影響を受ける事業者に対し、旅行代金の35%に相当する額について、GoToトラベル事業の予算で負担する。

<札幌・大阪市の除外を調整中、都道府県単位に限らず>

赤羽国交相によると、北海道や大阪府の知事から西村康稔経済再生相に正式に報告があった場合、関係閣僚で協議して最終的な判断をすることになる。西村経済再生相は同日の閣議後会見で、札幌・大阪市の除外について「できるだけ早く発動した方が良い。できれば本日にも発動できるように私の方でも調整を急ぎたい」と述べた。

加藤勝信官房長官は、対象の除外は「都道府県単位に限らない」と閣議後会見で指摘し、感染拡大が顕著な市町村に限定するケースが出てくる可能性に言及した。

札幌や大阪と同様に感染が拡大している東京都では、小池百合子知事が24日午後に菅義偉首相と会談し、意見交換した。小池都知事は会談後、「国としっかり連携しながらコロナ対策をしっかりやっていく」と述べたが、東京都をGoToトラベルの対象から除外するかどうかについては言及しなかった。

<感染拡大防止と経済両立の方針は変わらず>

GoToトラベル事業については、公明党などが期間の延長を求めている。加藤官房長官は閣議後会見で、感染状況や観光需要などを勘案して判断するとこれまでの説明を繰り返した。その上で「感染拡大防止と経済拡大の両立の方針は、これからも維持する」と強調した。

また、外食促進事業GoToイートについては、新規食事券の発行停止やポイントの利用自粛を呼びかけるよう農水相が24日中に都道府県知事に要請する見通しという。

東京都ではこの日、新たに186人の新型コロナウイルス感染が確認された。8日ぶりに200人を下回ったが、重症者は51人と前日から10人増加した。

*内容を追加して再送します。

(田中志保 編集:石田仁志)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米高官、中国レアアース規制を批判 信頼できない供給

ビジネス

AI増強へ400億ドルで企業買収、エヌビディア参画

ワールド

米韓通商協議「最終段階」、10日以内に発表の見通し

ビジネス

日銀が適切な政策進めれば、円はふさわしい水準に=米
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 2
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道されない、被害の状況と実態
  • 3
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に共通する特徴、絶対にしない「15の法則」とは?
  • 4
    「欧州最大の企業」がデンマークで生まれたワケ...奇…
  • 5
    イーロン・マスク、新構想「Macrohard」でマイクロソ…
  • 6
    【クイズ】アメリカで最も「死亡者」が多く、「給与…
  • 7
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 8
    「中国に待ち伏せされた!」レアアース規制にトラン…
  • 9
    【クイズ】サッカー男子日本代表...FIFAランキングの…
  • 10
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 7
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 8
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 9
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 10
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 9
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中