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米パーデュー、オピオイド問題巡り有罪認める 巨額の罰金回避
10月21日、処方鎮痛剤に含まれる医療用麻薬「オピオイド」中毒のまん延を巡る訴訟で、米製薬会社パーデュー・ファーマが有罪を認めることで米検察当局と合意した。写真は「オキシコンチン」。ユタ州プロボで昨年5月撮影(2020年 ロイター/George Frey)
[ニューヨーク 21日 ロイター] - 処方鎮痛剤に含まれる医療用麻薬「オピオイド」中毒のまん延を巡る訴訟で、米製薬会社パーデュー・ファーマが有罪を認めることで米検察当局と合意した。事実上、巨額の罰金支払いの回避につながるほか、同社の幹部や創業者一族が刑事責任を問われなかったことで、この取引に批判も出ている。
同社はオピオイド系鎮痛剤「オキシコンチン」の販売に関連した罪状を正式に認め、米司法省との和解金2億2500万ドルを支払うことで合意した。
検察当局は80億ドルを超える多額の罰金支払いを科していたが、大部分が未払いとなる。
またこれとは別に、パーデューを創立したサックラー一族は、メディケア(高齢者・障害者向け公的医療保険制度)など政府の医療制度へのオキシコンチンに関する虚偽請求を巡り、2億2500万ドルの民事制裁金を支払うことで合意した。
一族やパーデューの幹部で刑事責任を問われた者はいなかった。
関係筋によると、これとは別に司法省が行っている個人に対する捜査は継続している。
米大統領選まで約2週間となる中で今回の合意が発表されたことに、民主党が地盤の州の当局者からは非難の声が上がった。
マサチューセッツ州の司法長官は「司法省の失敗だ。このケースで必要なのは真実を明らかにし、加害者に責任を負わすことで、選挙に勝つため和解を急ぐことではない」と指摘した。
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