ニュース速報

ビジネス

EU、英アストラゼネカとコロナワクチン契約 最低3億回分

2020年08月15日(土)00時02分

 14日、欧州連合(EU)は、英製薬大手アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチン候補を少なくとも3億回分購入することで合意した。写真はアストラゼネカのロゴ。2014年5月撮影(2020年 ロイター/Phil Noble)

[ブリュッセル 14日 ロイター] - 欧州連合(EU)は、英製薬大手アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチン候補を少なくとも3億回分購入することで合意した。

EUを代表して交渉を行っている欧州委員会によると、今回の取引には、ワクチンの安全性や有効性が証明された場合、アストラゼネカからさらに1億回分を購入できるオプションも含まれているという。

アストラゼネカは6月、「欧州包括ワクチン同盟」(IVA)とワクチン最大4億回分を全加盟国に供給することで合意している。欧州委は今回の契約条件について明らかにせず、IVAとのつながりについても明言を避けた。

アストラゼネカは声明で「今回の新たな合意は、新型コロナが世界的に大流行する中、EUの全加盟国が利害を得ることなく、公平な方法でワクチンを利用できる選択肢を与えることになる」と述べた。

EUは、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)と仏サノフィとの間でワクチン候補調達の交渉を進めているほか、米ファイザー、米モデルナ、独キュアバックとも協議している。

ワクチン調達を巡っては、世界保健機関(WHO)と発展途上国へのワクチン普及に取り組む官民組織「GAVIアライアンス」(旧:ワクチンと予防接種のための世界同盟)も取り組んでいるが、EUはこれについて、高額で時間がかかりすぎるとして参加していない。

この国際的な協力体制「ACTアクセラレーター」を率いるWHOの上級顧問、ブルース・エイルワード氏は「ワクチンの購入や契約を巡り、パニックが多発していると聞く。国際社会としての協調にはまだ数カ月ある」とし、一括購入が理想的だと述べた。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

パキスタン、自爆事件にアフガン関与と非難 「タリバ

ビジネス

今年のドル安「懸念せず」、公正価値に整合=米クリー

ビジネス

米ディズニー、第4四半期売上高は予想に届かず 26

ワールド

ウクライナ、いずれロシアとの交渉必要 「立場は日々
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 5
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 6
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 7
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編…
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    「ゴミみたいな感触...」タイタニック博物館で「ある…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中