ニュース速報

ビジネス

今年の英財政赤字、3500億ポンド超に膨らむ可能性=シンクタンク

2020年07月09日(木)20時10分

  7月9日、英シンクタンクの財政研究所は、スナク財務相が打ち出した経済対策を受けて、今年の財政赤字が3500億ポンドに達し、さらに膨らむ可能性もあるとの見方を示した。写真はロンドンで3月撮影(2020年 ロイター/Henry Nicholls)

[ロンドン 9日 ロイター] - 英シンクタンクの財政研究所(IFS)は9日、スナク財務相が打ち出した経済対策を受けて、今年の財政赤字が3500億ポンド(4420億ドル)に達し、さらに膨らむ可能性もあるとの見方を示した。

IFSのカール・エマーソン氏は「3月の時点で政府は今年の財政赤字を500億─600億ポンドと予想していた。現在のわれわれの予想は3500億ポンド前後だ」と述べた。

IFSはスナク氏が秋に再び景気刺激策を検討する公算が大きいとし、おそらくこれまでより的を絞ったものになると予想した。

スナク氏は9日、一時帰休となった従業員の復帰支援や、ホテル・外食業向けの減税措置などを盛り込んだ総額300億ポンドの経済対策を発表した。

エマーソン氏は最終的に今年の財政赤字がどの程度になるかは不確実性が高いとしながらも、対国内総生産(GDP)比では戦争の時期を除いて過去300年強で最も高水準になるとの見通しを示した。

IFSは経済が正常化した時点で恐らく増税が必要になると指摘した上で、当面は新型コロナウイルスによる打撃からの回復に焦点を当てるべきと主張した。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:欧米小売、インフレ下でも有名人起用や価格

ビジネス

日経平均は4日ぶり反落、一時800円超安 利益確定

ビジネス

午後3時のドルは154円半ばへじり安、日銀利上げを

ワールド

イスラエル26年度国防予算、停戦にもかかわらず紛争
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させられる「イスラエルの良心」と「世界で最も倫理的な軍隊」への憂い
  • 3
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 6
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 7
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 8
    「ロシアは欧州との戦いに備えている」――プーチン発…
  • 9
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 10
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 4
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中