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2020年の世界の送金は1000億ドル縮小も、格付けに影響=シティ
米シティは6月1日、2020年の世界の送金額予想を下方修正した。送金の縮小により、小規模新興国の格付けリスクが高まり、借入コストが上昇する可能性があるとの見方を示した。写真はフィリピン・マカティ市の海外送金施設でお金を受け取る人。2018年9月19日撮影(2020年 ロイター/Eloisa Lopez)
[ロンドン 1日 ロイター] - 米シティは1日、2020年の世界の送金額予想を下方修正した。送金の縮小により、小規模新興国の格付けリスクが高まり、借入コストが上昇する可能性があるとの見方を示した。
シティによると、2020年の世界の送金は最悪シナリオ下で1000億ドル減少する見通し。基本シナリオ下では680億ドルの減少を見込んでいる。4月中旬には送金額は280億ドル縮小すると予想していた。
送金の減少は小規模新興国の格付けに影響を及ぼすとし「タジキスタンとスリランカはデフォルト(債務不履行)のリスクが高まっている。両国の本国への送金は国内総生産(GDP)のかなりの部分を占めている」と説明した。
中南米とアジア地域から米国に出稼ぎに来ている労働者が職を失うリスクが特に高く、本国への送金も特に落ち込んでいるという。
世界銀行は4月、2020年の世界の送金額が1420億ドル減少し、近年でも最も大きな落ち込みになるとの見通しを示した。